ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5620,恋愛心理学 〜⑫恋愛論の最終章
に説明するのは容易ではありませんが、古代ギリシャのアリストテレス以来、種々
に考えられてきた「存在」の問題について、人間存在とは「私が在る」ということ
であり、したがって人間とは「現存在」である、と規定しました。「現存在」存在
の仕方を「世界内存在」とも呼びました。この場合、「現存在」の言葉の中には、
すでに「今」という時間が入ってきます。 すなわち「存在」とは、常に
「時間の問題」に突き当たり、一心同体なのです。そうだとすると、
「今(現在)」とは何でしょうか。
「私がこれこれのことを意図している今」「12時である今」
「光が消えている今」等で確定される「今」には「私」「私自身」、あるいは
ほかの誰でもがそのまま時間ということになります。「現存在」は時間なのです。
「私」は本来的に時間であり、「私」は時間をもっているのです。
このように考えて、ハイデガーは、私たち一人一人の時間としての営みの大切さ
に思いに至った。南ドイッのフライブルク市の郊外にあったハイデガーの自宅の
扉には、文字を刻み込んだ一枚の板がぶら下げられていた。その文字はハイデガー
が大切な誓いの言葉とした。「旧約聖書」の箴言でした。「君の心をあらゆる
努力で守りなさい。あの血(生命)の泉もそこから流れ出るのだから」
ハイデッガーは、この言葉を「現存在」である自らに対しても、訪れてくる
客人たちにも、誓いの言葉として掲げたのです。】
(字数の関係でカット12年08月04日)
08月04日(木)
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