ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5552,閑話小題 〜反省すれども、後悔せず
・これは、日本政府がインフルエンザの症状があったら、
 直ぐに受診する必要性を国民に訴えたこともきいている。
・さらに日本人の衛生意識の高さが大きく影響している。他人に感染させない
 ためのマスク着用も大きく影響した。「うがいと手洗い」を多くの人が
 積極的に行ったことも影響をした。
▼ 以上だが、この過剰反応、近い将来必ず起きる猛毒性の鳥インフルエンザ
 の予行練習とみれば、決して過剰ともいえなかった。その時の教訓が、この
騒ぎの中に多く含まれている。これは国家の非常事態であり、自衛隊の役割が
大きく求められる。この騒ぎのお陰で30年近く毎年行っていた海外旅行を
急遽キャンセル、結局行かずじまいだった。これで大儲けをしたのは製薬会社。
現在でも、何か?大きな疑問が残っている。当時のマスコミの対応も異常
であった。マスコミも、このことを総括したのだろうか?
  ・・・・・・・・・
 2975, 縁は異なもの
 2009年05月28日(木)
  「縁は異なもの」河合隼雄 白州正子 対談集
河合 日本の芸というのは本当に習うのが大変ですよ。 ずーとやっていて、
 しかも最後がどうなるかわからない。白州 研いで研いで、研ぎ抜いて。
 それで90歳になって精神が現われる・・ 現われないかもしれませんから。
 連載中の本に書いたのですが、読者からありがたい手紙をいただいたのです。
 「よき細工は少し鈍き刀をつかうという」『徒然草』の一節についてで、
 それまで私は「鈍き刀」の意味を「あまり切れすぎる刀では美しいものは
 造れない」というふうに思っていたわけ。でも違ったの。その方は
 「鋭い刃を何十年も研いで研いで研ぎ抜いて、刃が極端に 薄くなり、
 もはや用に立たなくなった頃、はじめての真価が発揮される」という。 
 ここでいう「鈍き刀」というのは最初から鈍き刀というんじゃないんですよ。
 本当に鈍い刀を磨いでもだめ。いい刀だから磨げる。しまいにはペロンペロン
 に柔らかくなるんですよ。兼好法師は「妙観が刀はいたく立たず」とも
 書いているけど、やっぱり「立たず」なんて言葉は「鈍き刀」じゃ
 ダメなんです。それが良くわかったの。
 ーー
 白州正子の対談を何度か読んだことがあるが、河合隼雄もたじたじなくらい
言葉の剣先が鋭い。鈍き刀を磨いでも鋭くはならない。鋭い刀を磨いて磨いて
磨きぬいて鈍くなった刀こそ・・・ よき細工に使うことが出来るという。 
言葉の奥底をみないと真の意味がつかめないというが、まあ、凄いことをいう。 
芸道や能力のことを言っているのだろうが。

05月28日(土)
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