ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5321,寺院経営の惨状とは
の「ネット未来」に関する対談で、ネット社会を明るい視点で見つめる
「フューチャリスト宣言」の書。 現在から将来に向けての、ネットを軸
とした社会の変化や人間の存在のあり方の変化を語り合っている。
「フューチャリスト宣言」を「世界史の4つ目のリンゴ」に例えている。
1つ目がアダムとイブのリンゴ、2つ目がニュートンのリンゴ、3つ目が
アップル社のリンゴ、そして4つ目が「フューチャリスト宣言」。
肯定的にデザインされた明るい”未来”というリンゴになる。 
現在、出来上がった「もうひとつの地球」=「ネット世界」。そこには、
それを可能としたツールが日ごと進化し、身近に新しい可能性が次々と出来る。
「新しい芽は大きな流れとして正しければ必ず育つという確信がある」と茂木
は言う。二人には「インターネットの双方向性が必ずや世界を革命的に変える」
という明るい見通しがある。 パソコン&インターネットは
「グーテンベルグ以来の革命」と言われるが、 茂木はさらに「言語以来」
の大革命という。 既にあるリアル世界の上に、Web世界が別に出現した以上、
この二つの世界を生きなければならない現実を肯定的に捉えなければ、
生きづらくなってしまった。 また、ネット社会はリアルの世界の負け犬や
一匹狼たちにやさしいと語っているが、そういった公平性はネットの大きな魅力。 
インドのカースト社会の最下層の少女が、ネットで新しい何かを創りあげる
可能性がネット社会ではありえる。 そのことを茂木は、インターネットは
「学ぶ」という最も根源的な喜びを得る機会を無限大に爆発させているという。 
言語獲得以来の脳の使い方が全く変ったのである、ここで二人は、
「ネットの世界は、オープンソースに代表されるように公共性と利他性を
その特質としている」と語る。「お金」が支配するリアル世界の超資本主義に
対するカウンター、あるいは資本主義とは別軸のパラダイムが機能する可能性が
ネットにはあることだ。茂木は「大学」というシステムは既に終わっている、と。
レポートや試験というシステムそのものがナンセンスと切り捨て、入試も同様、
あらかじめ決められた範囲で優劣を競うこと自体おかしい、と指摘。今更いう
までもないが、ネットという新しい世界は、人間の在り方を根源から変えている。

10月09日(金)
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