ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5693,『知の読書術』 〜私が電子書籍を使うわけ
ことながら、すでにできあがっている宇宙に後から生まれてくるのだから、
その設計に責任をもつことは不可能である。このように定義された意味に
おける神は妄想である。そして、それは有害な妄想なのだ。神仮説は、証拠
よりもむしろ個人的な啓示にもとづく地域的な伝統の上に築かれたものだから、
さまざまな変形版があるとしても驚くにあたらない。宗教史家は、未開部族の
アニミズムから、ギリシア、ローマ、北欧神話の神々のような多神教を経て、
ユダヤ教およびそこから派生したキリスト教やイスラム教といった一神教に
いたる発展過程を認めている。・・ (中略)
・・われわれの文化の中心にあって、口に出すのがはぼかられる最大の悪が
一神教である。『旧約聖書』と呼ばれる野蛮な青銅器時代の教典から、三つの
非人道的な宗教が進化してきたーユダヤ教、キリスト教、イスラム教である。
これらは天空神をもつ宗教である。文字通り家父長的 ー神は全能の父ー
であるため、この天空神と現世におけるその代理人である男に苦しめられた
国国では、二千年にわたって女性蔑視がつづいている。・・(中略)
・・三つのアブラハム宗教のうちでもっとも古く、他の二つの祖先と言って
まちがいないのがユダヤ教である。もともとは、猛烈に不愉快な一つの神をもつ
一部族のカルトにすぎなかった。この神は、性的規制、焼けこげた肉のにおい、
他の神々に対する自らの優越、そして、選ばれた砂漠の民の排他的権利という
ものに病的にとりつかれていた。ローマ人がパレスティナを占領していた
期間に、タルソスのパウロによって、ユダヤ教のそれほど無慈悲ではない
一神教的宗派としてキリスト教が興されたが、これは排他性も薄く、ユダヤ人
の外の世界に目を向けたものだった。数世紀後にムハンマドとその弟子たちは、
もとのユダヤ教の断固とした一神教に回帰したが、その排他性は引き継がず、
新しい聖典『コーラン』にもとつくイスラム教を興し、信仰をひろめるために
軍事的に征服するという強力なイデオロギーを付け加えた。・・・ ≫
▼ 最近、宇宙が一つでなく10の50乗の気が遠くなるほどの数がある
という説が現れた。その中で、アラブの蛮族から発生した一神教の神は、
アブクでしかないことが分かる。しかし、信心は、そんなもので揺らぐほど
強いのである。人間を人間たらしめている情報伝達手段の言葉が、イメージを
作り上げるようになった。そのイメージは、大自然の神秘と力に神をイメージ
したのが、アニミズムになっていった。それが、部族間の争いを大きくして
いき、現在に至っている。
・・・・・・
3856, 猿の惑星:創世記
2011年10月16日(日)
先日、「猿の惑星:創世記」を長岡シネマで見てきたが、極めてシリアスな
ストーリー。「猿の惑星」をみたのが40年数前。その時の衝撃は現在も残って
いるが、20歳代半ばの記憶が今でも鮮明に残っているのは、猿が人間を支配
している意外性である。 その後、何本か続編が続いていた。今回の、猿が人間
と逆転するキッカケの創生の物語は、不気味で恐ろしい原点を私たちの前に展開。
結果は初めから分かっているが、筋書きが初めから終わりまで重い。
猿とチンパンジーの差より、人間とチンパンジーの遺伝子の差は小さい。
今世紀中に類人猿の人権擁護法も出来る可能性もあるという。
物語は、製薬会社がアルツハイマーの新薬の開発にチンパンジーを実験に
使っていたが、その効果は上がっていたが、何かの切欠で暴れて射殺される。
しかし、そのお腹に赤ちゃんが宿っていて、それを秘密に持ち出した男が、
育てあげる。しかし母親に(実験のため)投与されていたアルツハイマーの
新薬が、その子供に影響しており、育つにつれ飛躍的な能力を発揮する。
問題は、人間の能力より遥かに高くなっていたこと。 そして・・・、
と物語は展開していく。初めは、人間サイドから見ていた筋書きも、何時の間
にか類人猿の創生の物語に転化され、チンパンジーの目からみた人間社会の文化
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10月16日(日)
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