ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5686,閑話小題 〜父の金銭教育
4214, 開国という強迫観念 ー1
2012年10月09日(火)
 ある雑誌にー反・幸福論『開国という強迫』ー京大教授・佐伯啓思のレポート
があった。TPPの反対論だろうと読んでみたが、なかなか面白い。 私自身、地域
社会に埋没しないことと、両親などの刷り込みによる思い込みなどからの脱却が
人生のテーマにしてきた。自分を開き違った世界を受け入れ、同化することが
人間の成長と信じ、生きてきた。しかし、反面、知らない世界に常に怯え、同化
を拒否していた。これは人間として当然でもある。 ここで著者は、「開国は、
突き詰めればアメリカに対する不利な条件をつけられた開城ではないか?」と、
問題提起をしている。 その辺の論拠を何回かに分け取り上げてみる。  
  ーまずは、その抜粋からー
≪ 丸山真男は、戦国から安土時代へかけてが「第一の開国」、明治維新が
「第二の開国」、そして終戦後が「第三の開国」といいました。また松本健一は、
明治維新が「第一の開国」、終戦後が「第二の開国」、そして1990年代の
グローバリズムを「第三の開国」と呼んでいる。両者を足し合わせれば、すでに
日本は四回開国しており、今回は五回目の「開国」なのです。「開国」の大安
売りで、「開国」、「続開国」、「続々開国」と、いったいどこまで開けばよい
のでしょう。気になるのは、明らかにここにはあるバイアス、もしくは先入見が
あり、それは国を閉ざすことは悪、開くことこそが善、という強力な思い込みが
あるということです。閉所恐怖症ならぬ「閉国恐怖]と「開国強迫観念」がある。
「開国」すなわち「国を開く」ことは国際化を意味し、無条件に歓迎すべきだ、
という思い込みです。TPP賛成の「開国論」は、しばしば、「TPP反対派は外国に
対していわれなき怯えと恐怖をもっている」といいます。しかし逆にいえば、
「TPP推進の開国論は、国を開かなければ世界からは取り残されるという強迫観念
。・・・(中略) その一大典型が、先ほどの「開国論」を唱える丸山真男を
はじめとする戦後進歩的文化人でした。彼らの主張は、何よりまず、戦後日本を
民主化し近代化する、ということでした。ではどうして彼らはそのような主張が
できたのか。それは民主的な近代市民社会を成立させた先進国の立場に自らを
同一化したからです。その上で、民主主義が根付かない後進国である日本を批判
したわけです。日本人部族の大半は閉鎖的で西洋のような先進世界を知らない。
知らないから、自己中心的で、世界には通用しない自分たちの流儀に得々として
いる、というわけです。いわば「部族社会の原理」で生きている、というのです。
このようにいってしまえば、彼らだけ主義が根付き、個人の自由や人権が保障
され、合理的精神、いわゆる市民社会だとことあるごとに強調しました。
しかし、現実は大きく違います。アメリカには今でも根深い差別意識があり、
ヨーロッパには強烈なエリート主義や隠然たる階級意識があります。
古代ローマやギリシャへの敬意は未だに強く(だから、あの「だらしない」
ギリシャをわざわざEUに入れたのです) ≫
▼ 日本周辺の地勢から考えると、強迫観念を持つのは当然。アメリカと
 ロシアと中国に囲まれた現実世界が存在している。もし、開国してなかったら、
アメリカか中国の一部になっている可能性もある。 戦国から安土の開国は、蒙古
襲来があったため。明治維新は、アメリカの開国要求に対して近代国家樹立が
生きる道であった。終戦はアメリカに敗戦したため。グローバリズムは共産圏が
消滅し、世界各国の壁が低くなったためである。しかし著者はここで、
「開国という強迫観念」があった、と主張する。  −つづく

・・・・・・
3849, あれから半年か −2
2011年10月09日(日)
 * 9・11、9・15、3・15 の直撃後、日本は、どうなるのか?
 歴史的テロとリーマンショックで経済的に直撃を受けた日本は、今後どうなる
のだろうか。その三連発の直撃で私も儚くも破綻に至った。商売上、ストレート

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10月09日(日)
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