ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5638,かわいい自分に旅させよ ー④
なぜ自分をつかまえてレイプをした側の男性とそんな関係になったのでしょうか。
兄はその話題について詳しく説明しようとしませんでした。ことの真相を知った
のは、しばらく経った日のこと。その日、私たち三人が暮らしている安宿へ
赴きました、そこで兄から妹が語る「婚約者」について・・・
 それは彼女が作り上げた妄想でした。(略)・・・そうやって生み出された
個人のごく小さな希望や幸福が「小さな神様」となる。私は他者を見つめる際に
大切なのは、相手がどんな小さな神様を抱いているかを知ることだと思います。
その人にとって希望だとか幸せだとかいったものは「小さな神様」に集約されます。
それを発見することが、その人の価値観に寄り添って物事を考えることにつながる。
 ・・それでは、小さな神様を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。
決して難しいことではありません。 一言で表せば、「自分の文脈で勝手な
価値観を押し付けるのではなく、相手の文脈で大切にしている物を探すこと」
その人が何を小さな神様と見立てるかには、きちんとした理由があります。
何かしらの文脈で小さな神様ができ上がっているのです。従って、その文脈で
考えさえすれば、ちゃんと小さな神様が何であるか、つまり何を幸せとして
いるかが見えてくるはずなのです。》
▼ いかなる惨状の中でも、必ず希望を見出して生き抜く人間の生命力、
 そこには、惨状だからこそ、浮かび上がってくる小さな神がいる。
そこでは、世界がひっくり返るほどの感動、美しさが見えてくる。
それが、著者が伝えたいこと。 ところで、私の小さな神様は何だろう?
・・・・・・
4541, 「ひとり」には、覚悟から生まれた強さがある ー3
2013年08月22日(
 * 宗教の伝統的な実践による心の治瞭 
           「ひとり達人のススメ」山折哲雄著 
 私が学生の頃、親戚が末期ガンと知らされ、その苦しみ恐怖から逃れるため
『写経』に没頭し亡くなっていった。この本で、死の恐怖を克服する実践に
『写経』と『散歩』を上げている。『散歩』には遍路や巡礼が含まれる。
早朝の散歩で、吐く息に身体の毒を、吸う息は大自然の霊気を入れ込む
イメージすれば、身体に良いはずである。 ーまず、その辺りを抜粋ー
《 三十代で、絶食によってわが身体とは何かを考えるようになった私は、
体と心の関係に強い関心を持ち始めていました。そして四十代に入ると、さらに
興昧深い出会いが待っていたのです。さまざまな経緯があり、私は母校である
東北大学の文学部に宗教学の助教授として迎えられることになり、東京から東北
に戻りました。当時の母校の医学部には、最近亡くなられた鈴木仁一先生という
心療内科の助教授がいらしゃった。心の病がからんで、どの科でも回復の望めない
患者が、心療内科の鈴木先生のもとへ送られていました。彼は患音の心の病を治療
する、今でいう心身医療の専門家でした。その鈴木先生がやっていたのが絶食療法。
もともと戦前の東北大医学部では、女性のヒステリを治す治療法として絶食療法が
行われ、基礎が出来上がっていた。その診療法で女性のヒステリーの60%近くが
治ったという結果もある。先生は、その絶食療法を中心に治療している。ただ、
絶食療法は、誰でも有効というわけでない。どういう人が効くかというと、
意志の強い人だと、いっておられる。そこで思い浮かんだのが山頭火。
山頭火のような修行ができる人間というのは意志も意地も強かったはずです。
意志の弱い、普通の人は、なかなか絶食療法ができない。
 私が「死ぬきは断食で死ぬよ」と言ったら、賛成する人もいるが、
「それは思った以上に大変なことだよ」と、反対する人もけっこういます。
やはり食を断つということは並大抵の覚悟ではできないのです。 それでは
意志の弱い人には、どういう治療をほどこすのかを尋ねると、「写経」という
方法あると先生言下に言われた。それから「散歩」とも。俗世の欲望を捨てる
ための修行のひとつに「とそう」というものがあります。「行脚とそう」

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08月22日(月)
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