ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5548,閑話小題 〜都知事の変節
成功の背後には失敗の累積がある。問題は致命的な失敗をしないこと。
そして、失敗から学び取ること。人生を振り返って、今になって真の失敗は
何だったか気づくことが、あまりに多い。
・・・・・・
4077, 哲学で自分をつくる ー4 (ソクラテス)
2012年05月24日(木)
     「哲学で自分をつくるー 19人の哲学者の方法 」瀧本 往人(著)  
 * 魂に磨きをかける    
   第一章 しったかぶりはもうたくさん 〜ソクラテス ー�
≪ 死刑を宣言された際、つまり自分の死に対し、「死を恐れることは、
 死のことがよく分かってないのに分かった気になる」に等しいと、ソクラテス
は考えた。死について何も分かってないのに「死を恐れる」などということは
愚かしい、誰も死を知っている者はいないのに、なぜ恐れるのかと問いを発する。
命がけで期待された弁明の機会もアテネ市民の将来を憂いる。そして死刑判決を
受ける。 ・・無知をハッキリさせることは「汝自身を知れ」に通じる。
自分が何も知らないことを自覚し、より一層真理を追究する態度は、単に、
汝自身を「知る」ことでなく、魂の鍛錬という「実践」であり、自分がよく
生きるための問いである。魂を磨くことは、ただ漠然と、自問自答するので
はなく、他者にかかわる中で、他者に問いかける中で磨かれるものである。 
ソクラテスが探そうとしたのは「真理」であって、ソクラテスらしさでない。
探し出すには、相当の鍛錬、実践が必要とされた。自分の魂を磨くには、
命をかけて真理を追究しなくてはならない。他者が嫌がることでも、問いかけ
を行わなければならない。この対話、営みは「パレーシア」(真実を語ること)
と呼ばれている。彼の対話術は、自らの主張を他者に受け入れてもらうための
技術ではなく、「相手に問いかけること」そして相手の主張を「聞くこと」
に主眼があった。そもそもこの「無知の知」の重要性は、この「聞くこと」
のための手法にあった。何かを知っているから語るのではなく、何も知らない
から、分かってないからこそ、相手から引き出そうとする。
 パレーシアの原点は、そこにある。それゆえ、その原点は、密接な一対一の
関係が必要である。この対話は、自分が主役として振舞うのでなく、相手の話を
引き出すように行われる。それゆえ相手はソクラテスに導かれながら自分に
ついて語ることになる。重要なのは、自分が語ることができる「ロゴス」(論法
と言葉)が、自分の生き方と確固たるつながりがあることなのである・・ ≫
▼「吟味されることのない人生など生きるに値しない」というソクラテスの
 言葉が好きである。要は、味わい尽くしてこそ人生である。対話は他者だけ
でない、自分の経験に対してもおこなうべきである。そのため老後という期間が
人生に与えられている。老後を如何に過ごすか?と問われれば、「それまでの
人生に対しての自己問答を通して、魂に磨きをかけること」が答えになる。
それは死を間近にした真剣勝負である。だから面白いのである。
魂に磨きをかけるとは、そう甘いものではない。
  ・・・・・・・
3711, ジャズについて −6
2011年05月24日(火)
                ー「音楽の本」三枝成彰著より
 ー1935年、2ビートから 4ビートへー「スウィング」の時代ーP192
  * 「スウィング・スタイル」の立役者ぺニー・グッドマン
【 デューク・エリントンに、「スウィングしなけりゃ意味がない」という、
 よく知られたタイトルの曲がある。 一九二九年の金融恐慌に始まった大不況
がようやく回復の兆しを見せてきた三五年頃、ジャズの中心地となっていた
ニューヨークで、スウィング・スタイルのジャズの時代を迎える。スウイング・
スタイルのジャズとは、ビッグ・バンドによる躍動感あふれるダンスのための
ジャズといってもいいだろう。ジャズのリズム的特徴の4ビートにある。従来の
2ビートから4ビートに移行したのも、このスウィング・スタイルの特徴であり、
心地よい揺れるような感じ(スイング感)がこれによって生まれた。

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05月24日(火)
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