ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5382,閑話小題 〜2階建オープンバス
アクセスで計るパソコンのスクリーンには一切出てこないのだ。誰がどういう
動きをしているかは、そういう閉ざされた情報交換の中に入らない限り、
わからないしくみになっている。日本の金融関係者でそうした場に参加できる
者はほとんどいない。この秘密の会合の一つを組織しているクラブの本部が
ロンドンにある。私はその会員となった後、クラブの主催者から「カンジ、
これはすごい本だから、ぜひ読んだほうがいい」と勧められ、一冊の本を
プレゼントされた。 それが「TheFinalCrash」だった。主催者自身、一冊
しか持っていないという貴重な本。主催者は女性であった! その本を入手
できたのは、著者もまたこのクラブの会員で、自著をクラブ主催者に直接
プレゼントしたからだった。主催者の勧めに従って一読し、私はその内容に
驚愕した。「これは本物だ。大変なものだ」そう感じた私は著者に直接話を
聞きたくなり、本をくれた主催者に「会わせてもらえないか」と頼んだ。
そして彼女は、イギリスとフランスの間にあるタックスヘイブン、ガーンジー
島に住み、そこからほとんど出てこないという著者に連絡をとってくれた。
ガーンジー島は、ロンドンから空路で一時間ほどの距離にある。
対岸のスウェーデンに住む私と互いの予定を合わせ、クラブの本部がある
ロンドンで三人で会うことになった。二〇〇九年のことである。本で紹介
されている簡単な経歴によれば、著者はイギリスの全寮制の名門パブリック
スクールの一つ、ラグビー・スクールを出ている。ここは、数学者で
『不思議の国のアリス』著者・ルイス・キャロルや、五九代イギリス首相
のネヴイル・チェンバレンなどが輩出した有名校である。
ー 目次 ー
第1章 借金が市場を炎上させる 第4章 日本経済の行方
第2章 世界経済ブラックアウト 第5章 自分の資産をどう守るのか
第3章 迫り来るメルトダウン 第6章 クラッシュ後の世界
・・・・・・
3545, 「そう思う」と「本当に、そうである」とは違う
2010年12月09日(木)
これまでの人生で、「そう思う」を「本当に、そうである」と思い込み
失敗したこと数知れず。これは、人間の判断を大きく間違えさせてしまう。
行動するの「行」には判断という意味が含まれる。判断し、動くのが行動。
その判断の基がいい加減になっていることに人は気つかないで、大体が
「そう思った」で、「そう動いてしまった」ことになる。
ー池田晶子は、そのことを以下のように述べている。
【「本当に、そうである」とは、如何いうことか? というと、間違っていた
としても、それが正しいと思えば、「本当に正しい」と思うようになる。
だからといって、それが正しいことにはならない。正しいことは正しいし、
誤りは誤りである。では、正しいとは何か?というと、考えつくし誰もが
認めることが正しいことになる。「そう思う」から「本当に、そうである」
にいきつくには、「考える」ことによって、はじめて可能になる。
誰にとっても正しい定規、たった一つの正しい定規である。・・ 】
振り返ってみて、考えて生きてきたつもりだったが、まだまだ考えが足り
なかったと、この歳になってシミジミと思う。10年前から真剣に哲学書を
読むようになってから、その思いは深まる一方。考えてきたつもりだったが、
振り返ってみれば、まだまだ考えが足りなかったことに気づく。
良書との出あいが少なすぎたということか。 「そう思う」を一度、
「そう思っている、このことは本当に正しいのか」と一度、考えて、
「そう考える」まで、練ってから判断をしないと、大きく間違うことになる。
事業計画がそうである。「本当に、そうである」と信じて実施したことが、
時代の激変で、「そんな激変するとは」に様変わりしてしまう。
それより日常の情報も同じ。「そう思わせる情報操作」で、簡単に
「本当に、そうである」に一般大衆は洗脳されている。
情報化社会で情報が溢れている現在、それぞれが考える能力を養って
おかないと、気の毒な大衆に陥ってしまう。
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12月09日(水)
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