ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5338,構造主義とポスト構造主義 〜①
昼間でも家の外に人の気配がすると、玄関に走り出し吠える。家を守ってでも
いるつもりなのか、内弁慶で、大きな犬の前ではこそこそ逃げる。
やっぱり飼い主に似るのだろうか。その日は何か予感がして、近道を通った。
父が入院している病院に向かっていた。病室に入ると人工呼吸器につながれる
瞬間であった。自然死でとお願いしていたのに。言葉を発しようとしたが、
得意げな医師の表情に、口をつぐんだ。父は九州男児で、職人気質。
よく叱られたが、いまは言葉を発することもなく、微動だにせず機械と息を
合わせ続けていた。が、二十五日後、その瞬間はやってきた。重い足を引きずる
かのような音と共に機械は動きを止めた。ドラマでは何度も見ていたが、パルス
音と共に波形が小さくなる様を他人事のようにただ眺めていた。父の法要が済み、
一段落した頃、通りがかりのペットショップで一匹の犬とたまたま目が合う。
茶色のトイプードルが我が家にやってきた。とにかくやんちゃで、言うことを
きかない腕白坊主。その後、ブリーダーから送られてきた血統書を見て、
思わず声が出た。「一月二十八日」彼の誕生日は、父が人工呼吸器に繋がれた、
まさにその日であった。これを書いている最中、視線を感じて振り向くと、
真ん丸の黒い瞳でじっとこちらを見ている彼がいた。 兵庫県 光安清登
▼ 10数年前の話になるが、夕方の5時半に偶々寺院の仏像がTVの映像に
映し出されていた。その時に居間の障子越しから夕陽が仏像を照らした。
それが偶然にしては出来すぎの神秘的な混合になった。もしかして今日は
何の日、ハッとした。父親の命日の5月30日をスッカリ忘れていた。
両親の命日を忘れたことは後にも先にも、それっきり一度もない。
・・・・・・・
3501, 10−10−10 ー�
2010年10月26日(火)
「10-10-10 人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!」
スージー・ウェルチ (著)
「何かが始るとき、そして終わるとき、人は立ちすくむ」。
その時、目先に捉われて、感情が乱れ、思考停止になり、絶望に陥ってしまう。
が、そんな節目にこそ、10-10-10は未来に目を向けてくれる。そして未来から
節目を見直す思考を促す。それも3つのスパンで問題に光を当てることになる。
そこで、自分の価値観は果たして何だろうか、自分のシガラミとは何かを
気づかせてくれ、人生の優先順位を考えるきっかけになる。また自分に必要な
もの、必要なことは何かを見極めるチャンスを与える。
それが自分の潜在意識の囁きに耳を澄ますことになる。
未来=10年後だけでなく、現在=10分後・10日後にどうなっている?
の視線も重要である。目先、とにかく冷静沈着が必要とされる。
ここで「10・10・10」を、<バーチャル・コンサルタント>と
擬人化して質問を発することを勧めている。
我が内なる「10・10・10」が、この緊急の事態(質問)の答えは
何だろうか?と。その質問を明確にすれば、答えの何割かは自然と内から出る。
それはガイドでもある。そこで、「長期的視点で現在何を準備すべきか、中期
的なら何を準備すべきか、そのため現在の具体的行動は何か」を冷静に考える
ことが可能になる。 少なくとも問題に対して前向き思考になる。
彼女は、これを「人生管理ツール」という。人は闇にいる時、そこに、
そのまま留まってしまう傾向が非常に強くなっている。問題に対して、
この思考を繰り返しているうちに、人生の優先順位を並びかえる作業をしている。
経営は、それを年中考えることだが、慣れは、それを忘れさせる。
しかし10−10−10をツールとして使えれば、気楽に長期思考も短期思考もして
いることになる。 著者は女性の直感で、10−10−10と単純な三つのスパンで
考える方法に気づいたこと、そのことが、素晴らしい。そして3つのスパンで
単純に、具体的に考えるほど、気づかなかったこと、漠然としていたことが姿を
現してくる。ここまでシンプル化するには膨大のエネルギーを注ぎ込んでいる。
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10月26日(月)
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