ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5323, ウェブ2・0」はどこへ消えた? ー①
もう少しスケールアップしたのが「開国の論理」でした。「世界」=「都市」、
「日本」=「田舎」と見なせば、ここで、われわれは「日本」を見捨てるか、
さもなければ「日本」をこそ自己特権化の典型です。戦後のいわゆる進歩的
文化面は、自己特権化という立ち位置に自らを置くことで、まさに一進歩」した
「文化人」を演出したのでした。 ・・・ ≫
▼ 首都圏の住民は、地方出身者を田舎者と一段、二段、蔑んで見ている。
 その出身者も、地方からの旅行者を「おのぼり」と蔑んでみている。
当然、都会は階級社会がハッキリしている。その下層の人は、それを地方
出身者に向ける。地方の人も、自然と固定観念に染み付き、自虐の念になる。
しかし少し考えれば、どうでも良いことが分かる。
大方が気がつくには死期が迫った時。
 ・・・・・・・
3851, ツレがうつになりまして −2
2011年10月11日(火)
 この映画のストーリは、暗い中にも何か仄々とした明るさがある。
欝になるサラリーマンの屈折した心は実際、こんなものではない。学生時代の
友人の商社マンが丁度、ホテルの創業時から新潟支店に勤務になって以来、
古町などで15年ほど隔月ごとに飲んでいたが、半分以上は人間関係の愚痴の
聞き役。支店長が変わる度に全神経が新しい支店長との人間関係の構築に
向いてしまう。それも数値責任を達成した上だから、たまったものでない。
トイレの中での男の号泣を何度も聞いてきたというが、具体的な上司の辛らつな
虐めの言葉は、耳を覆いたくなるほど辛いという。主人公も、外資系の会社で、
リストラ、効率化、顧客主義、徹底したコスト削減、顧客のクレーム処理で
神経を磨り潰す。几帳面で、生真面目で、誠実な人柄の主人公が、ある日突然、
鬱病が表立つ。そして、会社を辞めて家で引篭もりに入った主人公は、ただ
死にたいと思うようになる。物語りは実録のためか見ている者を引き込む。
 ノンビリしている伴侶の晴子が、生活費も底につき、自分の漫画の連載を
打ち止めになった出版会社の担当に「ツレがうつになりまして、お願いします、
仕事を下さい」と懇願したのが、タイトルになっている。たまたま、その同僚が、
欝になり人生論などを扱う部門に配置換えになっていた。その必死さにうたれた
担当が、その人を紹介し、それが、この「ツレがうつになりまして」を書く
キッカケになる。 この大不況の中で、どの企業も合理化、リストラなどで、
ウツに追い込まれる人が多い現在、タイミング的に丁度良い題材になった。
他人事ではない、私も半年前に会社を倒産させている。倒産の苦しみは生易しく
ない。事業を立ち上げ準備が15年、事業期間が30年、合計45年の会社を
自分の手で潰すのだから、ただならぬ事。思いもよらぬ事象も当然起きてくる。
その嫌な経験でも、それを事業の一連として味わい、反面、その自分の姿を
冷笑している心の奥の視線もある。当初の三ヶ月は、夜に布団に入るのが
恐ろしいほど。三時間ほど熟睡した深夜の1時から3時に眼が覚めて、
あれこれの思いが巡る。それが連日となると、鉛のような気分に襲われる。 
大部分の経験者が、この鉛の気分に押し潰され打ちのめされているのだろう。
それも時間が解決してくれることは経験上分かっているが、その重い気分は
言葉で言い難い。事業を興し、上手くいっている時は、この世の春。
しかし、ある時点から転落するように成績が落ち込み始めたら鉛の日々になる。 
それでも手元資金が完全枯渇する前に、止める決意が出来たのは不幸中の幸い。 
ここで欝になった主人公が、出版後、講演での言葉が印象的である。
≪ 私は、この経験から、「あ・と・で」という言葉を大事にしています。 
あせらないの「あ」、自分を特別扱いしないの「と」、できることからやるの
「で」、3つ合わせて「あ・と・で」≫と。 
 仕事の手順からみたら、全く逆だが、欝体質の人には大切である。 
生真面目すぎ、挫折経験の免疫が無い人が危ない。 ーつづく
 ・・・・・・・
3486, つれづれに ー閑話小題
2010年10月11日(月)

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