ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5273,「読書の腕前」 ーA
行われ、基礎が出来上がっていた。その診療法で女性のヒステリーの60%近くが
治ったという結果もある。先生は、その絶食療法を中心に治療している。ただ、
絶食療法は、誰でも有効というわけでない。どういう人が効くかというと、
意志の強い人だと、いっておられる。そこで思い浮かんだのが山頭火。
山頭火のような修行ができる人間というのは意志も意地も強かったはずです。
意志の弱い、普通の人は、なかなか絶食療法ができない。
私が「死ぬきは断食で死ぬよ」と言ったら、賛成する人もいるが、
「それは思った以上に大変なことだよ」と、反対する人もけっこういます。
やはり食を断つということは並大抵の覚悟ではできないのです。 それでは
意志の弱い人には、どういう治療をほどこすのかを尋ねると、「写経」という
方法あると先生言下に言われた。それから「散歩」とも。俗世の欲望を捨てる
ための修行のひとつに「とそう」というものがあります。「行脚とそう」
ともいう。これは徒歩で修行のために諸国を遷ることです。お遍路も含めて
巡礼というものは、みんなこれに入るでしょう。けれども写経や散歩はいろんな
レベルのものがあって誰にでもできるので、人それぞれに応じたことを薦めます。》
▼ もうダメと悟ったら、断食を考える。無理なら、四国のお遍路に出るか、
身体が動ける範囲で近くを歩き回る。 天候の具合で、疲れて家に居るときは、
写経を書いて過ごす。それも終わりに近づいたら、点滴などを拒否し、可能な
限り、食を絶って、自然死を待つ。そのぐらいしか出来ないが、身内に今のうちに
伝えておくこと。 死に時には死ぬ覚悟が必要!以下の、去年の文章が丁度よい
内容である。老いの準備から、死に準備の移行である。
あと一年数ヶ月で「古希」になる。
・・・・・・
4166, 老年行動学 ー3
2012年08月22日(水)
「ご老人は謎だらけ 老年行動学が解き明かす 」佐藤 眞一(著)
* 長寿の人の共通点 ーわがままに生きる
「憎まれもの世にはばかる」ではないが、歳をとると因業になる。
先がないので抑えていた我がままが表だつ。 長寿の共通点が「わがまま」。
わがままと因業は紙一重。 ー その辺りをまとめてみた。
【 日本には100歳をこえる人は4万8千人いる。50年前には153人
しかいなかったというから300倍以上。10年前で1万人をこえたという
から、僅か10年で5倍である。人間の寿命の限界は、フランス女性の122歳。
100歳以上の人に対し医学や遺伝子の様々な研究が行われていて、心理学研究
では、ある程度共通した性格ががわかっている。男性の場合は、性格が几帳面で、
自分を曲げないで、日課がほぼ決まっていて、生活がきちんとした人。
女性の場合は、明るくてわがまま。ちょっと強引だが、周囲の人を幸せにして
くれる‘大阪のオバチャン’みたいの人。男女とも「わがまま」の人が長寿。
「自分勝手」とは、少し違うが、我が強い人である。「わがまま」の意味は、
「自分が決めたことを、自分の思うようにできている」で、誰かが元気がない時、
その人が喜びそうなことを、積極的に動く人。それは「自律できている」こと。
自律を保つことで幸福度を高く保っている人ということになる。アメリカの
心理学者が、面白い実験をした結果がある。
≪ 三匹の犬を一緒につなぎ、電気ショックを与える。
一匹目は、電気ショック を与えたら、鼻でパネルを押すと電気ショックを
押すと止むようにし、二匹目は、一匹目が押した時に、電気ショックが止むが、
自分では何をしない。三匹目には何もしない。これを繰り返した後に、
それぞれを仕切に分けたボックスに入れて、電気ショックを与えると、
二匹目の犬は、すぐに飛び越えられる低い仕切りでも、うずくまっただけで、
逃げようとしなかった。この犬の状態を「学習性無力感」と呼ぶ ≫ 】
▼ 何か勤め人根性が染み付いて、退職後に誰も指示しないため無気力になる
大方が二匹目の犬に近い? 身につまされる人が多いだろう。身近な人に似た
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08月22日(土)
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