ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6893,閑話小題 〜最近にない暖冬!
 変わる中で、既存の権益がない人間ほど、リスクをとることができたからだ。
――
――
▼ 「成功、失敗は大した問題ではない。問題は充実していたかどうか?」
 その辺りの言葉で何とか自分を納得させている。 私のライフワークの
『秘・異郷ツアー』。 一回に250時間として、1万時間を割ると40回になる。
その辺りが、『行った〜』という「臨界点」の実感がする。この実感は、
第3者の成功に、羨ましいと感じさせない。 あの人は、あれ。私はこれ!
早朝の散歩でも、映画館通いも、先ずは1万時間が第一歩。それもこれも、
死んで3日も経てば、行蔵も何もない。 

追文 : プロ野球選手、大相撲力士。その中には遠い異国から人生を背負って
 やってくるでしょう。1万時間はおろか、その数倍も入れて… それって、
才能の差でしょう。これだけは、どうにもならなって、元巨人の星が泣きそうな
顔をしていたけど… 少なくとも凡人にとっての目安として考えれば? 
 充実感が持てる目安? と気楽に考えれば!

・・・・・・
6164,閑話小題 〜キツネとハリネズミ −2
2018年01月28日(日)
          『クラウド時代の思考術』パンウドストーン著
   * キツネとハリネズミタイプの事例
 まあ、シェークスピアとダンテを対極におくとは、解りやすい分析である。
 その二つを兼ね備えているのがトルストイとバーリンはいう。トルストイ
 自らはハリネズミ族に属していると信じていたようだ。 
  〜その辺りから抜粋〜
≪ 政治哲学者アイザイア・バーリンは自身の著書『ハリネズミと狐』で、
 トルストイの超大作『戦争と平和』の歴史哲学を真っ向から論じた。
バーリンは、ダンテは“ハリネズミ”であり、
 シェイクスピアは“狐”と分析
 ─では、トルストイは? ロシア文学者で東京大学名誉教授の川端香男里に
『ハリネズミと狐』で語られるトルストイの姿を聞いた。
【『戦争と平和』を真っ向から論じた本は日本では数少ないですが、外国では
たくさんあります。あまたの文献の中で傑出しているのが、『戦争と平和』の
歴史哲学を論じた、ラトヴィア出身の政治哲学者アイザイア・バーリンの著書
『ハリネズミと狐』でしょう。
 バーリンは、人間類型を二つに分け、
第一に、一つの基本的ヴィジョン・体系を中心にして、自分の作品を求心的に
 構築して行く「一元的」タイプを置きます。
第二に、遠心的に拡散した「多様な」対象を、自分固有な心理的・生理的脈絡
 の中にとらえようとするタイプを置きました。
そしてギリシアの詩人アルキロコスの詩の断片「狐はたくさんのことを知って
いるが、ハリネズミはでかいことを一つだけ知っている」を、バーリンは上記の
二つのタイプにあてはめ、第一部類をハリネズミ族、第二部類を狐族と名付けた。
 第一類の代表選手はダンテで、第二類の方はシェイクスピアです。
・プラトン、パスカル、ヘーゲル、ドストエフスキイ、ニーチェ、イプセン、
 プルーストはハリネズミであり、
・ヘロドトス、アリストテレス、モンテーニュ、エラスムス、モリエール、
 ゲーテ、プーシキン、バルザック、ジョイスは狐です。
ロシア文学はバーリンによれば、プーシキンとドストエフスキイという二つの
極の間で成り立っています。ところでトルストイはこの二つの部類のいずれに
属しているといえるのでしょうか。 バーリンの仮説では、
トルストイは本来は狐族であるのに、自分はハリネズミ族であると信じていた、
とされます。トルストイほど世界の多様性ともろもろの状況の多面性を明確に
把握していた作家はいません。しかもトルストイはこの多様な世界を普遍的に
説明してくれる統一原理を終生求めて止みませんでした。狐とハリネズミの共存
です。対象の多様性を明敏に知覚することのできたトルストイは、既存の統一的
原理のまやかしに反発し、それをロシア化され単純化された合理的教説で破壊
して行きました。このような破壊の背後には必ず、本物の統一的原理があるはず
という「ハリネズミ」の信念がありました。

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01月28日(火)
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