ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■6889,読書日記 〜『自由への旅』 −2
「もう止めた」検査ばかりで病気増え   かつ子(女性・山形県・85歳・無職)
★お揃いの茶碗にされる俺と猫    角森玲子(女性・島根県・50歳・自営業)
納得をするまで計る血圧計      ハルル(女性・東京都・69歳・主婦)
★家事ヘルパー来られる前に掃除する Verveine(女性・熊本県・82歳・無職)
★歩幅減り歩数が増えた万歩計    中川曙美(女性・新潟県・77歳・無職)
私だけ伴侶がいると妻嘆く      長谷川明美(女性・東京都・58歳・主婦)
古希を過ぎ鏡の中に母を見る     佐々木綾子(女性・大阪府・76歳・主婦)
無宗教今は全てが神頼み       見辺千春(男性・東京都・72歳・会社員)
君たちもどう生きるかと子に聞かれ  和沙楽(女性・長野県・52歳・会社員)
★メロが新し過ぎて歌えない     宮内宏高(男性・千葉県・65歳・無職)

  第1回(平成13年:24作品
「お若いわ」その一言で得意さん   (東京都 (東京都 81歳 女性)
口づけも入歯ガクガク老いの恋    (東京都 (東京都 79歳 男性)
残るのも先に逝くいやと言う     (埼玉県 77歳 男性)
人恋し とは違う人恋し       (宮城県 75歳 女性)
老妻がホームで宣言主婦卒業     (千葉県 72歳)
化粧する昔話も 化粧する      (三重県 70歳 男性)
三回忌頃から光る未亡人      (大阪府 70歳 女性)
次の世も一緒と言えば妻はNO    (山口県 67歳 男性)
主治医には内緒 鍼灸まむし酒    (東京都 63歳 男性)
逝く日まで恋をする気の紅を買う   (大阪府 61歳 女性)
なってみりゃあの年寄は偉っかた  (神奈川県 61歳 男性)
合コンだ入歯みがいて 紅をさし  (北海道 60歳 女性)
昔酒、今は病院はしごする     (神奈川県 59歳 女性)
夫より三歩前行く老後かな     (和歌山県 59歳 女性)
売るほどの病を持って長生きし   (新潟県 58歳 女性)
昼寝して「夜眠れぬ」と医者に言い (大阪府 57歳 男性)
苦虫を永年噛んで歯も抜けた    (大阪府 53歳 男性)
赤い糸夫居ぬ間にそっと切る    (香川県 52歳 女性)
見くびるな賞味期限は切れとらん  (福岡県 48歳 男性)
長生きは幸か不幸か実験中     (宮崎県 41歳 女性)
人生も野球も最後はホームです   (茨城県 32歳 女性)
70歳で年少組とはまいったな    (沖縄県 27歳 女性)


▼ これを読んでみた実感! <ご長寿に、なりたくもあり、なりたくもなし> 
 でも、なってしまったから、これだけは笑い飛ばすしか手立てはない。
――
2012/08/03
ある老女の遺書ー 3

 10年前に取り上げた、随想集『心に残るとっておきの話』第五集、
に載っていた内容。10年か20年もしないうちに、生きていれば次のステージ
で待っている。人は、それぞれ来し方の人生という行蔵がある。その行蔵に他人は
入ってみることは出来ない。しかし本人には蔵があり、それぞれの棚には多くの
経験というお宝がある。外見はボンヤリしていても、一歩藏に入れば宝の山。
だから元気なうちに、ここで書き残すべきことを書いている。ところで遺書を
書いた老女は80歳後半辺り。看護婦の叱責に怒りと哀しみが蓄積されている。 
老人同士の愚痴は、その解消のためにある。しかし老人ホームでは、それも
限られる。老化は、それだけでウツになる要素が十分にある。だから元気な
うち、動けるうちに、やるべきことは、全てしておくことだ。老いるという
ことは、過去のしてしまった失敗と、しなかった後悔にうち震えることだ。
  ● 2002年08月02日(金)  475, ある老女の遺書
 この文は「心に残るとっておきの話」
第五集に載っていた話で、そのまま写し書きしてみる。
≪ ー老人ホームで孤独に死んでいったある老女のロッカーの中から見つ
 かった詩、書き置きです。「何がわかっているのです!看護婦さん、あなた
は何わかっているの? さほど賢くもない年老いた気難しい女、ぼんやりと

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01月24日(金)
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