ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5946,閑話小題 〜驚異の天才将棋士
象徴的交換ではなくて、“債権者/負債者"の関係にほかならない。
「各個人を、借金を背負った経済的主体に変えること」―これが、我々が現在
生きている経済システムである。 “借金人間"こそが“経済的人間"の新たな
相貌、と著者は喝破する。“借金人間"である我々は、
・住居を得る権利を持っているのではなく、住宅ローンの権利を持っているだけ。
・教育を得る権利を持っているのではなく、学歴を得るために奨学金を組む
 権利を持っているだけ。
・現在の経済システムにとって、負債(借金)は、社会的コントロールの願っても
 ない道具である。それは“人々の未来を所有する"ことを可能にするからである。
 つまり“人々の予測不可能な行動"をあらかじめ封じ込めることができる。
・そして、“借金は返済するべきだという倫理を製造すること"の背後に、
 “罪悪感の製造"を見る。
著者は、マルクス、ニーチェ、フーコー、ドゥルーズ/ガタリなどを援用しながら
考察を深める。最も刺激的なのは、現在、われわれは、負債と永遠に手を切る
ことができないというところだろう。これは、著者のテーゼの中で最も注目すべき
指摘であるが、人類の歴史において“負債(借金)"とは、太古の社会では“有限"
なものであったが、近代化の過程で“無限"なものへと移行し、さらに金融資本
主義の誕生によって、けっして完済することのない“借金人間"が創り上げられて
いったというものである。こうして我々は、借金を背負い返済しつづける
“現代のシジフォス=☆"となったのである。    ――『ル・モンド』評
 ☆ 【シジフォスとは、ギリシャ神話で、狡猾 な コリントスの王。
  ゼウスの怒りにふれ、死後、地獄に落とされて大石を山頂まで 押し
 上げる罰を受けたが、大石はあと一息のところで必ず転げ落ちたという。】≫
▼ 消費社会において、常に2割増の過剰消費の欲望が掻き立てられる仕組みに
 なっていて、そこにローンという落し穴が組み込まれ、蟻地獄に陥っていく。
私の事業が装置産業のため、長期ローンの恐ろしさも知らず、結果は、このザマ。
ホテル4棟のオーナーではなく、最大時に23億の借金の土地屋敷の権利書を
持っていただけ。で、整理をして、初めてそのことに気づく。しかし、
「ただ権利書と相殺しただけ」も事実。だから、これで良かった!が実感で、
何も命を奪われることもない。 経験しなければ、この道理を実感できない!
・・・・・・
4851,「事業人生を決心して45年」の語り直しー21
2014年06月26日(木)
 * 旧社員の入替と、パート化
 数ヶ月で冬物を大成功させ、その勢いで翌年の春、夏物まで勢いよく商品が
回転した。しかし、次の秋物が、2期目に入ったにも関らず不調に終わって、
その影響で、次の冬物の不調につながった。一シーズン失敗すると、あとの2期に
大きく影響を及ぼす恐さを肌身で知る。その時、何であれシーズン単位の成功が、
翌シーズンの成果の絶対条件!そのため仕入の成功と、良質な知識と情報が
営業成績を左右することを知った。「利は元(仕入れ・情報)にあり」である。 
仕入れには、『10、4、2、1の原理』がある。導入期に10の商品を幅広に
展開。最盛期は、それを売れ筋を4を、次に2、最後は1に集中させていく。
見切り時期には、導入期と最盛期の売残り品に、メーカ処分品を加えて格安で処分。
それを円滑にするには、担当者の仕入、販売、在庫調整の即断が可能な権限を現場
に落とさなければならない。スーパーの生鮮食品と同じで、売りきって何ぼである。
それは、月単位か一日単位か、の違いだけ。そこで数値責任を明確にした部門別
管理が必要となる。最初の一年間は、日々、そのため互いの対話が続いていた。
熱くなる反面、冷静な客観性が求められる。そこには、商品、数値、担当、顧客
を鳥瞰する目線が必要になる。 だから、難しいといえば非常に難しい。
その道10年、20年の経験の前任が、未経験者な私には絶対無理!と断言する
のは当然のこと。その中で、数ヶ月で、以前より客足が増えたのには、彼らも

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06月26日(月)
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