ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5840,『私の「戦後70年談話」』〜 A
危険水域に入っているのは解ってはいたが、それでも、倒産など、その数ヶ月
前までは、思いもしなかった。当時、前年比20%半ばの売上減が三年目に
入っても続いていたが、それでも何とかなる!という、気持ちがあった。
そして年末の支払に、予備資金を一時的に、手を付けざるを得なくなった。
3年来の売上が半分、10年間で、三分一まで、売上ダウン。その事態は10前
には考えられないこと。予備資金を使いざるを得なくなった事態と、年次決算が
償却前で赤字が事業断念と予め決めていた。資金枯渇前の事業断念は、当然。
 その前に、家族や知人の連帯保証人による借入や、高利貸しの借入もあるが、
子供の頃からの倒産に関する見聞で、タブーは分かっていた。資金繰りに
追われる前に、前倒しの実質自己精算の決断をしたことは、ここで書いてきた。 
三年経った現在、振り返ってみて、ベストの決断時だったと、自己総括している。
 5つの事業物件も順調に売却でき、四割近い自己弁済が出来た。後で知ったが、
平均の弁済率は11%とか。金融機関では40%以上が目標になっている。
 林原、林原生物化学研究所、林原商事のグループ中核3社が、同じ頃に会社
更生法適用を出した。その弁済率が93%というから、銀行と、何処かの国の
共同陰謀?の疑いを持たれるのは当然。酷いものである! 事業物件の弁済の
ための売却相場は、半値八掛(4割)が通り相場。その差額は、誰かが利益を
得ていることになる。 事業が、この結果で終わって、どうだろう? 
私の人生にとって、ベストだったか、ワーストだったか。仮に、ベストだった
としての要素を集め、筋立てを組立てると、それなりの物語になる。
「老後は、年金生活範囲で、ごく普通に暮らせれば良しとすると、緊張感の
中で、神経を尖られてきた40年の事業人生より遥かに良い」というのは、
自己欺瞞?。 会社の代わりにスポーツジムか、図書館に通う生活も悪くない。 
「自分(人間)が、ここに現在あるのは、ビッグバン以来の奇跡の連続の結果。
だから、何事も受け入れ、何とかなる、と思っていれば何とかなるもの。 
この経験で物事を多角度で見れるようになった。 
物ごとは、受けとめしだい!ということ。
・・・・・
4378, 閑話小題 ーあれから二年か
2013年03月12日(火)
   * あれから二年
 大震災から二年経つ。 また30年に亘った新潟駅前事業の整理も、それを
機会に断行した。事業物件の売却などで4割近く銀行に返済。残る6割強は
回収機構から数年掛かりで百万を目安に買い取ることにした。別に買い取る
必要もないが、成り行き次第。 事前の依頼は、「綺麗に終わりたい!」。 
弁護士、「事業整理に100点はない、せいぜい70点」。
私、「それでは、70点にしてください!」。 
で、その70点?で終え、自己完結したと思っている。しかし、これまでの
社長の立場が今度は落伍者。「それがどうした!」と開き直るしかない。 
自宅を家内が買い取り、肩身が少し狭いが、今までの
生活は大して変わらない。 長期の装置産業のため、時代変動のリスクヘッジを
長年かけ積み上げてきため平然としているが、倒産の9分9厘は悲惨なことは
幼児期から見聞きし、分かっていた。それも一歩離れてしまえば、「夢幻」
の過去の話になっていく。 東北震災の影響は、これからである。
その上に、リーマンショックの不良債権が奥底に隠されている。欧州危機、
チャイナリスク、イラン・イスラエル問題、北朝鮮リスクなど、問題が山積み。 
過去10年を振り返ってみると、地元では中越地震と刈羽沖地震、東北大震災。
そして世界的な大地震の頻発。 金融危機としてリーマンショック、欧州危機
が起こった。政治面では、アフガン、イラクへのアメリカによる攻撃。
北アフリカや中東では、独裁国家の崩壊の連鎖など激動だった。しかし、今後
10年は、それ以上の大変動が起るはず。その中で事業経営は至難。2001年
の9・11テロの時点で、その影響を悲観的にみて、現在を予測したら、誰も

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03月12日(日)
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