ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5492,人生で最も大切な技術 ー35 瞑想の実践
殺された被害者の家族が面会をする、和解のためのプロジェクトがある。
コーディネーターが間に入って、文通からはじめて、慎重に長い時間を
かけて面会に向けて双方を整えていきます。実際の記録映像を観る機会が
ありましたが、若い女性を襲って銃で撃ち殺した少年と、その女性の母と
妹が初めて顔を合わせる場面。極度に張り詰めた空気の中で挨拶が交わされ、
当然、会話もはずみません。加害者の少年は顔をあげることもできず、
緊張と恐れで体調を崩していました。観ているだけでも胃がせり上がってくる
ような重苦しさの中、家族は、「ずっとあなたに一つのことを訊ねたかった、
そのためにやってきた」と切り出します。それは、愛する者を失った日から
知りたいと願って、叶わなかったこと。警察も裁判所も答えてはくれなかった。
やはり、「なぜ殺したのか?」「娘を返して」と訴えるのでしょうか。
母親が静かに問いかけます。
「私の娘は、最期に何かを言い残しませんでしたか? 最期の言葉を
知りたいのです、」
沈黙のあと、少年は泣き崩れて、言葉を絞り出します。
「あなたを許します……。あの人はそう言いました。」
「……やはりそうでしたか。娘ならそう言うと思っていました。」
「……許してください。」
ひとしきり、肩を寄せ合うように涙を流すと、亡き人の許しの宣言が憎しみ
の連鎖を断ち切ったかのように、いつしか彼らは談笑はじめていました。
最後は、少年の体調を家族のように気遣って別れました。許しは簡単では
ありません。どうやっても許せるはずのないものを容赦することなのです。
ですから、この物語を理想として押しつけることをしてはならないのです。
それでもなお、これは誰にでも起こり得る、解放の物語であると信じています。》
▼ 結局、殺された側と、殺した側の溝は広く、深い。殺される間際に、
「あなたを許します」と言うなど、深い信心がなければ言えないこと。
そう言っただろうと確信していた母親も素晴らしい。そうこうみると、人間
には、宗教が必要である。例え、幻想でも、それが深まれば、やはり人間の
魂をすくうことになる。人生には、自分の力では、どうにもならないこと
ばかり。だが、一つずつ、一人で解決しなければならない。そして、最後は
許し、許され、生きていくしかない。それにしても、すざましい事例である。
・・・・・・
4395, ヘリコプター勉強法
2013年03月29日(金)
ー超「超整理法」より
ヘリコプター勉強法とは自分で麓から山の頂上まで勉強するのではなく、
ネットなどを駆使することで一気に山頂を極める方法。『超「超」整理法』
野口悠紀雄著にあった内容で、以前はパラシュート法といっていたもの。
本など一番のキーポイントを見つけ、そこだけ集中して学ぶ方法である。
10数年前、ある知人に、「あなたの読書方法の要は何ですか?」と聞かれた
ことがあった。直ぐ誰から聞き知った上で質問してきたのは分かった。
その時に自然に出てきた答えは、「熟読する本と、目的を持って読む本を
分けている。後者の場合、読みに足りる部分を主観的に読む」であった。
その答えがベストでないが、初めから対象に従うのでなく、主観的に読む
ことでポイントを把握するやりかた。 随想日記を毎日書いていると主観的
でなければ続けることは不可能。そのため、読書感想文は自ずとヘリコプター
読書法になる。この本の何処が一番の要点か、まず探す。小説と哲学書以外は、
まともに読まない。80対20の法則で、20だけ拾い読みをするだけ。図書館で
借りて読むことが多く、10冊は机の前に積んで置いて、時どきパラパラと流し
読みをし、その後アマゾンの内容紹介と書評を読む。そこに幾つかのピン
ポイントが表示され、関連した本の紹介まである。20分も流し読みをすれば
八割は把握できる。それを纏め書き残せば、後々まで、残る。だから面白く
病みつきになって続いている。
ところで国内外のパックツアーも、ピンポイントを揃えてパックにしている。
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03月29日(火)
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