ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5873,閑話小題 〜東芝の危機
金融市場は激震に見舞われた。我々は、中国経済が抱えるリスクをどのように
捉えればよいのだろうか?  筆者の中国に対する見方を一言で述べれば、
“短期=楽観”“中長期=悲観”である。中国は所詮“社会主義”の国なので、
公共投資を中心とするカンフル剤を打てば、問題を1〜2年程度先送りすることは
可能。しかし、向こう3〜5年程度の時間軸で見れば、中国では“バブル”崩壊の
リスクが高まると見ている。
 最初に、現在の中国には膨大な2つの過剰が存在することを指摘しておきたい。
・第1の過剰は、金融面での過剰融資である。中国における過剰融資の総額は
1000兆円以上と推定される。将来的に、 この内の何割かが焦げ付く場合、
数百兆円規模の不良債権が発生することが懸念される。我が国の“バブル”
崩壊に伴う不良債権額が100兆円規模であったことを勘案すると、文字通り
“人類史上最大のバブル”と言っても過言ではない。
・第2の過剰は、工場や機械といった所謂“資本ストック”の過剰である。
その総額は400兆円以上と推定される。外資を自転車操業的に呼び込んで、
資本ストックを増やすことに依って成長する中国の経済成長モデルは、大きな
曲がり角に差し掛かっている。これに対し、中国の財政出動余地はどの程度か?
「中国が諸外国並みにストックベースの債務残高を拡大する」という前提の下
では、600兆〜800兆円規模の財政出動が可能だと推定される。つまり、現在の
中国経済を取り巻く状況を極めて単純化すれば、
「“1000兆円以上の過剰融資”“400兆円以上の過剰資本ストック”に対して、
中国政府が600兆〜800兆円規模の財政資金で立ち向かう」という構図である。
中長期的に見て、中国経済は決して楽観視できない。仮に、政府が大型の財政
出動を行ったとしても、中国が抱える本質的な構造問題は解決しないからだ。≫
▼ 中国の混乱の影響は、欧州に飛火、シリア・アフガン難民を抱えている
 欧州経済の混乱は計りしれない。そこで、日本は、表向きは目先のリオと、
4年後の東京オリンピックに向くが、その間に、世界情勢は一変している。
特に、中国の経済難民の問題が、今後、大問題として表立ってくる。

・・・・・・
5143,知の逆転 〜�
2015年04月14日(火)
             ー知の逆転ー
  * 5万年の間、人間の認識能力は進化してない
                 対談相手 〜ノーム。チョムスキー
 フランス、スペインに多くの洞窟壁画が、近年発見されたが、発見当時は、
プロの画家や学者は、3〜4万年前に、これほど高度技術の壁画の存在を認めず、
最近、いたずらで描かれたと譲らなかった。ラスコーの壁画は、霊媒師のような
存在の人が、百数十年にわたり書き加えていたという。
≪ ・わかっていることとしては、約五万年前、ごく小さなグループの人間が
 東アフリカを出て、急速に全世界に広がっていったということ。それ以来、
知る限りにおいて、認識能力の進化は起こっていない。 つまり、たとえば
アフリカを出てから全く他の人種との接触のなかったパプア・ニューギニアや
アマゾンの原住民の子供たちと、われわれの子供たちとは、認識能力に全く差が
ないということです。当時の原住民の子供をボストンに連れてきて育てれば、
私の孫たちとなんら変わらないはず。種族間の遺伝的な差異は見つかりません。
同じ種族の中での差異はありますよ。たとえば、病理学上の違いとか。
でも基本的には認識能力に差はない。ですから、過去五万年の間に、進化上の
変化は全くなかったと言っていい。たとえば髪の毛の色といった表層的な
変化はありましたが、認識能力上の変化は起こっていない。
・考古学上の資料によれば、約5万年から10万年くらいの周期で、重要な
創造力の爆発があるといいます。ですからそれくらい前に人類学者が「大躍進」
と呼ぶような何かが起こったらしい。その頃、記号を使った行動や表記が始まり、
天体の記録や複雑な社会構造が生まれ、考古学上の記録だけでも、人間能力の

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04月14日(金)
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