ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5835,閑話小題 〜4k8kテレビの世界 −5
その時間中は、自分のしていることへの没入のほうが、最終的な結果よりも
価値が高い。この現象に好奇心をそそられた教授は、活動の喜びが一番の
インセンティブとなる、画家、登山家、チェス名人、外科医、作家、肉体労働者
たちと数多くの面談を行った。同じ岸壁を十数回登ったロッククライマーに
とっては、頂上にたどり着くまでのプロセスが喜びであって、登頂はそれほど
重要でないのは明白である。特別の目的地もなしに、音楽を奏でながら、
またはトランプで一人ゲームを楽しみながら、ヨットで湾を巡洋するヨットマン
にとっても同じことが言える。このようなときに人は、「活動そのものに完全に
没頭している。エゴや時間を超越する感覚がある。どのような活動、動作、
思考も、前のものを引き継いでいる。それはジャズ演奏のようなものである。
自分の全存在が巻き込まれ、自分の技術を最大限に駆使する」。
フロー論に近い状態まで心を没頭させること、ということを自ら発見した。
通訳で、講師が話している間は、心を完全に応えられる状態にしておく。
すなわち、心を一切の雑念が入り込まないように解放した白紙状態に保ち、
緊張を伴わないで注意を集中した状態にしておく。こうして耳に入る内容を
伝達する。それは、一杯になった水差しから別の水差しに中身を移し変えるのと
同じ作業である。出発点と講義の脈絡だけを記憶しておけばいいのである。
こうすれば続々と耳に入る詳細も、概して、骨を折らずにこなせる。
心が注意集中状態でしかもリラックスしているので、長々した複雑な講義でも、
極めて忠実に再構築することができるのである。雑念や外的な出来事が翻訳の
フローを断絶する場合、魔力は消え、本筋に戻るのが難しくなる。
この事態に陥ったときは、いくつかの詳細が記憶から漏れる。数秒間、
心が真っ白になる。フロー状態を正しく経験するには、メモは取らないほうが
いいだろう。すべてがとんとん拍子に運ぶとき、スムーズな流れが穏やかな
喜びを醸しだしてくれる。自意識とは、自分自身の観察であるが、それが
事実上不在になり、疲労を忘れ、時間の経過は、遠くからは見えない川の流れ
のように、知覚することがなくなる。チクセントミハイ教授によれば、アイロン
掛けとか組立てラインなどの最も平凡で単調な作業中にフロー状態を経験する
こともある。ただし、経験するかしないかは、時間の経験の仕方にかかっている。
フロー状態を経験しない場合、事実上どの活動も、耐え難いとまでは言わない
までも、退屈でうんざりしてくる。同教授は、フロー状態に入りやすいタイプと
そうでないタイプがあることも発見している。≫
▼ 早朝の、この文章の仕上げで、気持ちを集中させ、完成までの2~3時間は、
アッという間に過ぎ去っていく。この時も、一種のフロー状態。この程度の
文章に、ネタさがしと、下書きを入れると3時間を要している。何でまた?
というが、そのフロー経験そのものが良いから続いている。少しでも、嫌と、
思ったら到底続くものでない。フロー状態だから、前年の同月同日の内容に、
不思議な偶然として繋がるのだろう。
・・・・・・
5105,社会主義の実現を信じた狂信者という悪魔
2015年03月07日(土)
「毛沢東の大飢饉〜史上最も悲惨で破壊的人災」
フランク・ディケーター(著)
* 毛沢東の大飢饉
もう四半世紀前の1989年になるが、北京経由の桂林へのツアーで、
現地人ガイドが桂林で何気なく発した言葉に驚愕をした。
『文化大革命の時、それぞれの村に死体が山のように積まれていた。
私の村でも、積まれているのを見た。桂林では、あそこ!」と、指をさす。
現地で生々しい虐殺の話を聞くのは初めて。日本では、聞けない話。
旅行当時、北京の天安門広場近くには通勤途上の人民服の人が乗る自転車で
溢れていた。 資本主義的近代化?に向かう一歩手前の中国の姿だった。
〜アマゾンの案内より〜
<15年以内にイギリスを追い越す」と宣言した毛沢東が始めた「大躍進」
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03月07日(火)
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