ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5821,緩和小題 〜しまった! ー「最初の答え」にこだわるなー 9
定年退職時の同級会の二次会での対話。
《「堀井よ、俺の悩みを聞いてくれ! 俺には俺の人生が無かった。
両親とも教師で、当たり前のように教員になった。現在、両親とも90歳
近くでカクシャクとしているが、定年をむかえた今でも監視されているよう
で生涯を通して自立できなかった。何時も自問自答で『私自身の人生は無かった
のでは?』が付いてまわり現在に至った。 あるのは二人への憎しみだけ。
この苦しみは並大抵でない・・ 》
初老性鬱症の典型事例。 赤ら顔をして、一人合点で自分の成功物語を信じて
疑わない「あの方たち」こそ、「つまらない人」。自分の姿が見えてないため。
欝になるには、それなりの多くの原因がある。 先生にとって両親は、「影」。
人生には、それぞれの現象、節目がある。それは、多面体であり、光の当て方で、
白にも黒にも、黄金にも変わりうる。中学の担任は、初老性鬱症もあって、
影両親の価値の刷り込み 牢獄の捉われに、気付いただけ。両親の過剰な愛の
牢獄から逃れるためには、自分で作り上げたライフワークを持つべきであった。
その世界は、その加熱から自身を守ってくれる。 そのことに気づく教養の蓄積
が足りなかっただけ。 それでも、気づいただけでも、良かった。 少くとも、
群て慰め合っている「あれらより」遥かにまし。 先生の両親への憎しみは、
ポンティーと、その師のフッサールがいう <考えないでしまったこと>が問題。
自分の人生の節目での選択、それも極限での選択が無かったが故の苦しみである。
避けて通っていたのである。ある意味で、万人が抱えている深刻、かつ根源的
悩みになる。それすら分からず紋付袴の紋章を競っている、それも人生だが。
「つまらん男、それは私」と、つくづく実感している。 が、日々が、面白い!
・・・・・・
5455, 閑話小題 〜あれから、あと少しで5年
2016年02月21日(日)
* あれから5年ですか!
倒産といえは、身近の人に詐欺同様の手口で、次々と手形の連帯保証の
請け判を押してもらい、高利貸しから借りまくり、夜逃げか、保険をかけて
自殺のケースが多い。 私のケースのような余力を持って整理に入るケースは
少ない。そのため、資金繰りの経験を一切しないで済んだことに誰もが奇妙に
思って当然。振返ると、止め時は、あの一点のタイミング。駄目押しが偶然
起こった3・11の東北大震災。それで迷いが消えてしまった。
倒産は、当事者と関係者にとって、大惨事。連鎖倒産とか、詐欺同然の借金
がなかったのは、その恐ろしさを知っていたため。 一年もしないうちに、
ホテル営業を引き継ぐ業者がいなかったら、テナントの入居者を連鎖倒産に
追いこんだかもしれない。倒産の釜の中は熱湯の地獄。だから、社会的にみて
前科に近いレッテルをはられて当然。2割弱を家内名義の給与にし、健康保険と、
厚生年金を40年かけ、それ以外を家内が預金にしていたのも、私と家内の実家
の家系(ハビタス)を含めた商売人の知恵を引継いでいたため。
一点豪華主義のライフワークの「秘境・異郷ツアー」を除いた普段の生活が
豪奢でなかったことも、わが身を助けている。当時、うつ病にならない対策の
生活習慣を厳し目にたて、現在も淡々と続けている。それが慣れてくると、
快適で、面白く、結構楽しいのである。それでも、落込みが無くはないが、
比較的安定している。
早朝の読書習慣と、インターネット、散歩(今はチャリ)などを、
一週間単位のスケジュールを淡々とこなす日々も慣れれば底深くなる。
5年といえば、大きな区切りになるが、問題は70歳を超えたこと。
本気で身辺整理に入らないと。とはいえ、最大の会社整理も済んでいる。
(後記 〜で、以下の内容につづく。)
『 誰に愛され、誰を愛していたか。何を感謝されたか。
確かに貴方が生きていたことを私は憶えています。 』
この言葉に近い祈りで、毎朝、この文章を書き上げた後、仏前で、
亡き両親と、兄、姉、恩師、恩人、友人の顔をリアルに思い浮かべている。
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02月21日(火)
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