ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5791,「自分」から自由になる沈黙入門
 日本株も「弱気相場圏」入りしたと思われる。
 投資家の心理的ダメージ修復には時間を要する。
日経平均1万6千円、円115円、原油25ドル近傍へ相場が一斉に
大きく揺れるときが、全員弱気による売りのクライマックスになりそうな展開。
それにしても、新年から日本株 2勝10敗 となると、未体験ゾーンである。
 米利上げと中国経済は、政策対応で、少なくとも止血剤的効果は見込める。
問題は、政策対応が効かず、制御不能に陥った原油相場だ。
 原油安は原油輸入国の日本にはプラスといったところで、投機主導の相場
には軽くスル―されてしまう。先物空売りが急増すれば買戻しが入るという
市況の法則も通用しない。下がったら、もっと売る、というモードに入っている。
俯瞰すれば、原油市場は、新常態の需給均衡価格を荒っぽく模索している。
20ドル台では、供給サイドの新規油田開発がストップするので、長期的に
需給は締まると分かっていても、相場は下方へオーバーシュートしてしまう。≫
 かなり、厳しい局面に入っているようだ。≫
▼ この文章は、数日前に書かれたが、あれよとというまに、
「日経平均1万6千円、為替115円、原油25ドル」へ相場はふれている。
「前もって決断した5年前の事業清算は正解」と思わせる大津波の本格到来か。
 で、これも偶然、以下の2013年01月22日(火)、2012年01月22日(日)の
< * 死に至る無限ループ 『財政恐慌』浜矩子著 >
< * 日本経済の行方 「ファイナル・クラッシュ 世界経済は
   大破局に向かっている!」〜3954, ファイナル・クラッシュー6 >
 に、脈絡がつながっていく。 納得である。
・・・・・・
4329, 財政恐慌 −5
2013年01月22日(火)                    
    * 死に至る無限ループ    『財政恐慌』浜矩子著 
 以下の抜粋部分は近未来の財政破綻と恐慌を明確に分析している。 
これは日本だけでなく、アメリカ、欧州も同じこと。最後のリンゲルをうち
終わった後の近未来の日本の惨状を考えると惨憺たる思いである。 
   ーまずは、その辺からー
≪ 恐慌とは何か。それは、要するに経済活動のシック死現象だ。
 劇的な形で、あっという間に経済活動がマヒ状態に陥る。そうなれば、
人々は恐れ慌てる。だから、恐慌という。このとてつもなく怖い現象を、財政が
引き起こす。そのようなとんでもないことが起こる世の中になった。それは、
なぜか。グローバル時代においては、ヒト・モノ・カネが国境を越える。
ところが、財政は国境を越えられない。国境を越えられない財政が、
国境を越えたヒト・モノ・カネの動きが引き起こす様々な大問題に対処
しなければならない。そのことが、いまだかってなく重い負担になっている。
その重みに耐えられなくなった時、起こってはならない財政恐慌が発生する。
 ご承知の通り、財政政策というものは、景気変動による経済活動の浮沈を
ならす機能を果たす。財政にそのような役割を付与すべしと唱えたのが、
かのケインズ。 経済活動が大膨張と大縮小の間を行ったり来たりし、その度
ごとに人々の生活を痛めつける。この極端な循環現象から経済社会を解放しよう。
そこに、財政政策のそもそもの眼目がある。
 その意味で、極めて雑駁に言えぱ、要するに財政政策というものは恐慌逃避
のために存在するということになる。恐慌は経済活動のショック死現象だが、
見方を変えれば洪水のようなもの。大河が溢れれば洪水になる。洪水はすべてを
流し、その過ぎ去りし後に新たな生命の循環が始まる。新たなスタートを切る
のは結構だが、その前に、あまりに悲惨な大清算の場面をどうしても経なければ
ならないのか。その衝撃をなんとか緩和できないものか。そのような発想の中から、
政策の関与によって経済的変動を微調整しようというケインズ的考え方が生まれた。
 かくして、ケインズ後の経済の世界は、恐慌というショック死現象に陥ること
を免れることになった。ただし、そのための代償として、常にインフレに陥り

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01月22日(日)
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