ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5420,人生で最も大切な技術 ー③
出会ったのだった。 》
▼ 「意味ある偶然の一致」としても、前年の新年明けの
 同月同日に、この幸福論に丁度良い回答をテーマにしていた。
<「いのち」は「わたし」の生れる前からある。
 「いのち」に「わたし」がいっとき宿るのだと。
 「いのち」が存在の実相で、「わたし」は頭で作り上げたフィクション。>
このことに気づくため瞑想をし、「永遠のいのち」に宿る「わたし」に
気づいた状態が幸福という。これ以上の明快な答えは見当たらない。
 これを知り、〔「わたし」<「いのち」〕という発想に私も、少し近づけた。
「遺伝子は生物の体を借りて、代々、生き延びてきた」という遺伝子の科学者
のいうのが、遺伝子の「いのち」が、生物のからだ(いのち)に例えると、
少し理解できる。「わたし」が80年の人生を終えても、遺伝子という
「いのち」が生き延びていく、と思えば、死の恐怖は減る。
 「いのち」−「わたし」=「永遠のわたし」 か?
 「いのち」+「わたし」=「有限のわたし」 になるのか?
何か、岸本葉子と、リカールの妖術にかかったようである。
・・・・・・
5055,生と死をめぐる断想  ー6
2015年01月16日(金)
           『生と死をめぐる断想 』岸本 葉子(著)
   * 時代という背景
 それぞれの時代背景に相応しい、医療からはみ出た民間の癒しが出てくる。
著者が、それをシンプルにまとめているが、これは大衆の生活の知恵でもある。
癒しは、心奥で誰知れず独り納得するもの。長年かけた信仰を持たない人たち
にとって、手近な癒しに縋るしかない。 〜その辺りを抜粋〜
≪「癒しを生きた人々〜近代知のオルタナティブ』(田邊信太郎.島薗進編)
という本は、そうした煩悶の中でひかれた本だ。タイトルに多くのメッセージ
が含まれている。「癒し」は医療からはみ出た広汎な領域を、考察の対象として
いることを示す。そしてそれをオルタナティブ(代替)な知と位置づけている。
「生きた」は「実践」であろう。実践した当人による主観的な記述でなく、
第三者たる研究者が客観的に論じているのも、読みたい気持ちを起こさせた。
取り上げている、それぞれのキーワードを一文字で、著者らは示している。
 坐  岡田虎二郎と岡田式静坐法
 霊  大本と鎮魂帰神
 心  森田療法の心と癒し
 食  マイクロビデオテックの世界観
 気  野口晴哉と「全生」思想
・岡田式静坐法は岡田虎二郎が創始した、呼吸と姿勢を重んじる静坐法。
・大本は出口なおを開祖とし出口王三郎が礎を築いた神道系の新宗教で、
・御魂帰神という技法を特色とした。人についた霊にはたらきかけ、
 その人の口を通じて霊に語らせ、病気その他の問題の原因を突き止めて、
 霊を祓い鎮めることにより解決を図る技法である。
・森田療法は精神科医の森田藤慰が考案した、神経症に対する独自の精神療法。
・マクロビオティックは医師で薬剤師でもある石塚左玄の提唱を、桜沢如一
 が発展させた、狭義には食事療法だ。
・野口晴哉は野ロ整体の創始者である。現代にも活動が引き継がれ、健康法
 として修養として今なお多くの人を集め、海外まで広まっているものもある。
・森田療法は一章でふれたサイコオンコンコロジーの医師が、欧米の研究者
 から禅に次いで質問を受けるものだと言っていた。
・野ロ整体はカルチャーセンターの講座でみかけ、現在も読まれ続けている。
・マククロビオティックは毎外の著名人が実践していることで知られ、
 レストランや物販の展開、料理本の相次ぐ出版と、商業的にも
 一定の 成功をおさめている。 ≫
▼ どれも東洋的土着の癒し。他に、天理教、お光様など様々ある。
 どの時代も、ストン!と暗黒の穴に嵌まり込み、独り、思い悩んでいる人が、
多く存在する。現に、様々の落ち込んでしまった人を多く見てきたが、確かに
人生は厳しいことの連続。逆に、この暗黒の穴に落ち込んで、独り這い上がった
経験がない人に、恐ろしい未来が待っている。四苦八苦を乗越えてこそ人生だが。
・・・・・・
4690, 身近な貧困 ー4

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01月16日(土)
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