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★予防と審美専門★【小林歯科クリニック】
by DIARY
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■健康へのデザイン たばこのない生活−3
読売新聞の医療ルネサンスというコーナーに「健康へのデザイン たばこのない生活」というシリーズが掲載されているので、是非、紹介しておきます。
転載にあたり、実名等はイニシャルに置き換えるなどさせていただくことをお断りしておきます。

第3回目の今日は《1日60本 肺気腫に…》
元全日本男子バレーボール監督(日本バレーボール協会名誉会長)のMさんにとって、たばこは「長年の友」だった。

猫田、森田、大古(おおこ)らの選手を擁して悲願の金メダルを獲得した1972年のミュンヘンオリンピック。
国民の熱い期待を背に、一つ勝てば息つく暇もなく、次の試合の作戦に頭を巡らせた。

 「勝った負けたの世界。常に精神的な緊張を強いられる」

お酒が全く飲めないMさんが、ストレスのはけ口に求めたのが、たばこだった。
1日60本のチェーンスモーカー。
1本吸い終わるか終わらないうちに、次のたばこに火をつける。

監督を退いて協会の役職を務めるようになっても、毎週末は全国各地のイベントで、休みは年数日という多忙な日々。
片時もたばこを手放すことはなかった。

そんなMさんが、体調の異変を感じたのは60歳を過ぎ、ミュンヘン五輪のメンバーで、思い出の地ドイツの古城巡りに出かけた時だ。
坂道をすいすい歩くメンバーについて行けない。

「どうして、そんなに急ぐんだ」と追うと、メンバーは「えっ。普通に歩いてますよ」。

帰国しても、体を動かすと息切れがひどく、知り合いの医師に胸のエックス線写真を見てもらうと、衝撃的な言葉が告げられた。

「肺気腫(きしゅ)の疑いがあります。将来、酸素ボンベが必要になるかもしれません。今すぐ、たばこはやめてください」。
「長年の友」は、静かに、しかし確実に松平さんの体をむしばんでいた。

肺気腫では、肺で酸素と二酸化炭素を交換する肺胞という小さな袋が壊れ、慢性的な呼吸困難に陥る。
“たばこ病”の代表格だ。

一度壊れた肺は、元には戻らない。
軽ければ呼吸を楽にする運動や気管支を広げる吸入薬で対処するが、重症になれば鼻から入れたチューブで酸素を補う酸素療法を行う。

市ヶ谷のN大クリニックのKさんは「残された肺の機能を生かすためにも、禁煙が治療の大前提です」と強調する。

「たばこを始めた20代のころは、健康に悪いなんて思いもしなかった」とMさん。
肺気腫と告げられたその瞬間から、すっぱりと禁煙。
5年前から、自宅では酸素療法を行っている。

自宅のある表参道付近は、若者が多く、たばこを吸う姿が目に留まる。

「バカだなぁ。早死にするぞ」。
言葉がのど元まで出る。

                            ★

COPD(慢性閉塞(へいそく)性肺疾患)
肺気腫と慢性気管支炎を合わせて、こう呼ぶ。
階段を上る際に息切れしたり、せきやたんが出やすくなったりし、呼吸困難に陥る。患者の9割近くが喫煙者で、日本では40歳以上の8.5%にあたる530万人の患者がいると推定されている。
05月26日(木)
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