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On the Production
by 井口健二
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■ヴィヴァルディと私、ニッポン狂想曲、名無し
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『ヴィヴァルディと私』“Primavera”
ヴァイオリン協奏曲『四季』などの楽曲で知られるイタリア
の作曲家アントニオ・ヴィヴァルディと、彼が所属した修道
院で師弟関係にあったとされる女性ヴァイオリニストの存在
を描いた小説の映画化。
主人公はヴェネツィアのピエタ修道院に暮らす女性。赤ん坊
の時に修道院に置き去りにされ、そのまま音楽隊の楽士とし
て成長したが、今でも深夜に寝床を抜け出しては顔も憶えて
いない母親への手紙を書き続けている。
そんな彼女のいるピエタ修道院に司祭としてヴィヴァルディ
が赴任する。そして作曲の傍ら音楽隊の指導も任されたヴィ
ヴァルディはいち早く彼女の才能を見極め、彼女に第一ヴァ
イオリンのリーダーの席を与える。
こうして音楽の道に邁進することになった主人公だったが、
修道院に暮らす彼女らがそこを出る方策は実の母親が迎えに
来るか、支援者である貴族の許に嫁ぐしかなかった。そして
彼女には戦場で武勲を挙げた貴族が決まる。
しかし音楽の道を究めたい主人公は貴族との結婚を躊躇い、
ある手段で婚約の破棄を狙うのだが…。
出演は2004年生まれで幼い頃から音楽の訓練を受け、シンガ
ーとしても活動しながら20歳の時に出演したTVシリーズで
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の主演女優賞と新人賞をW
受賞したテクラ・インソリア。
相手役は2013年9月紹介『眠れる美女』やフランスのTVシ
リーズ『モンテクリスト伯』などに出演のミケーレ・リオン
ディーノ。他にアンドレア・ペンナッキ、ファブリツィア・
サッキ、イルデガルド・デ・ステーファノらが脇を固めてい
る。
ティツィアーノ・スカルパの原作から脚本を執筆して監督を
手掛けたのは、ミラノのスカラ座からロンドンのロイヤル・
オペラ・ハウス、パリ・オペラ座など世界中の劇場でオペラ
を演出してきたダミアーノ・ミキエレット。
ヴェネツィア生まれでイタリア音楽を知り尽くした演出家が
正しく満を持して描いた初監督作品となっている。
映画の原題はヴィヴァルディが作曲した『四季』で「春」の
タイトルだそうで、映画では正にその楽曲の誕生の瞬間も描
かれる。因に当時の音楽隊には優秀な女性ヴァイオリニスト
も実在していたようだ。
そんな虚実も巧みに織り込まれた作品だが、同時に当時の修
道院やそこで暮らしていた女性たちの姿も詳細に描かれてい
て、当時の女性たちが普通に生きることの困難さみたいなも
のも丁寧に描かれた作品になっている。
そんな困難を生き抜いた女性の物語。そしてその姿を22歳の
女優が見事に演じ切っている。特に母親の呪縛からも解かれ
て結末に向かうシーンは素晴らしさに溢れるものだった。こ
の女優テクラ・インソリアにも注目したい。
公開は5月22日より、東京地区はシネスイッチ銀座、渋谷の
ユーロスペース、アップリンク吉祥寺他にて全国順次ロード
ショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社彩プロの招待で試写を観て投稿
するものです。
『ニッポン狂想曲』
国立・鹿児島大学名誉教授の木村朗氏の企画で、2025年10月
紹介『もしも脳梗塞になったなら』や2023年11月紹介『沖縄
狂想曲』などの太田隆文監督・構成で描いた日本の現在地を
探るドキュメンタリー。
映画の第1章は能登地震。その被災地の復興が遅延している
ことを紹介し、その原因として関西大阪万博との競合問題が
指摘される。その指摘は今さらという感じだが、そこから取
材スタッフへのネットでの誹謗中傷問題が報告される。
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04月05日(日)
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