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On the Production
by 井口健二
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■幸せの、忘れもの。、済州島四・三事件ハラン
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『幸せの、忘れもの。』“Sorda”
聾者の女性が最大の幸せに向かっていく姿を描き、ベルリン
国際映画祭で2冠、スペインマラガ映画祭で3冠、ゴヤ賞で
2冠に輝いたという作品。
主人公は聴者の夫と暮らす若い聾者の女性。彼女は陶芸工房
で働き、物言わぬ土と向き合いながら周囲の理解もあり様々
な作品を作り出している。ところが彼女がある幸せに向かい
始めた時から周囲の状況が少しずつ変化し始める。
果たして彼女はその幸せを掴み取ることができるのか…。そ
こにはお互いの理解だけでは済まされない様々な状況が立ち
はだかっていた。
脚本と監督は、劇作家で過去には性暴力や人身売買など様々
な社会問題を扱ってきたエバ・リベルタ。出演は監督の実の
妹で聾者のアーチストとして活動するミリアム・ガルロ。
他にアルバ−ロ・セルバンテス、エレナ・イレルタ、ホアキ
ン・ノタイロらが脇を固めている。
本作は監督が妹から母親になりたいという相談を受けたこと
から始まり、妹が語る「聴者による、聴者のための世界」で
母親になることの不安や期待を聞いたことから基となった短
編作品が作られたということだ。
しかし各地で受賞したその短編を作り上げた時から語るべき
ことは数多く残されているという思いがあり、そこから改め
てこの題材に向き合ったそうだ。その成果はゴヤ賞の新人監
督賞受賞などにも結実した。
近年は多様性の時代で様々な障害を持つ人たちを描いた作品
が増えてきている。とは言え僕自身の中で聾者を描いた作品
と言うと1961年の松山善三脚本・監督、小林桂樹、高峰秀子
主演の『名もなく貧しく美しく』が忘れられない。
この作品は多分、高校の講堂で行われた移動上映で観たもの
と思うが、劇中で超満員の異なる車両に押し込められた夫婦
が、デッキの窓越しに手話で会話するシーンが列車の喧騒と
相まって強烈な印象で残っているものだ。
それは全体の物語も本作以上に厳しい内容のものであって、
その全てが今の時代に通用するものではないと思うものの、
そんな中で数少ない心が救われるシーンとして印象深く残っ
ている。
そんな昔の作品と比較するのは失礼とは思うものの、50年以
上経った今でも状況は大して変わっていないということには
改めて問題の難しさを教えられた感じもしたものだ。
公開は5月1日より、東京地区は新宿武蔵野館、シネスイッ
チ銀座他にて全国順次ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社スターキャットアルバトロス・
フィルムの招待で試写を観て投稿するものです。
『済州島四・三事件ハラン』“한란”
第2次世界大戦の終結から間もない1948年4月3日に始まり
1954年9月までに30,000人近くの民間人が犠牲になったとさ
れる済州島虐殺事件の実態を描いたドラマ作品。
主人公は漁業の盛んな済州島で海女を生業としていた女性。
学校教員の夫との間に幼い娘もいて祖母と共に幸せに暮らし
ていたが、米軍の進駐から南の単独政府樹立が発表された政
策転換の後、その状況が暗転する。
その時の済州島では南北一体での政府が期待されており、そ
の運動に対して米軍及びその手先となった南政府の警察隊が
民間人の虐殺を開始したのだ。そのため主人公の夫は山に逃
れ、主人公もその後を追うことを決断する。
しかし祖母と幼い娘には警察隊も手を出さないであろうとい
う考えから、村に残すという判断になるのだが、その考えが
全く甘かったことが判明する。こうして山に向かっていた主
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03月15日(日)
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