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On the Production
by 井口健二
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■バカ共相手のボランティアさ、ドライブアウェイ・ドールズ、毒娘
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『バカ共相手のボランティアさ』
1980年代に福岡を中心とした音楽シーンを牽引し、全国から
海外にまでも影響を与えたとされるバンド=The Swanky'sの
軌跡を描いたドキュメンタリー。
バンドの結成は1981年、ヴォーカルWATCH、ギターLOODS、ド
ラムスBEERの3人で活動を開始。そこに1985年にベースTVが
参加するも1987年に脱退。その後の1989年にベース RADIOが
加わった。
そんなバンドの変遷が各方面への現在のインタヴューと往時
に恐らく家庭用ヴィデオカメラで撮影されたライヴの映像と
共に綴られて行く。それはまあ有り勝ちな音楽ドキュメンタ
リーと言える作品だ。
ただその現在のインタヴューというのが、「バイきんぐ」小
峠英二、「野生爆弾」くっきー!の芸人から、ファッション
業界、「氣志團」綾小路翔、さらに海外の音楽関係者まで、
とんでもない広がりを持つのが驚きだ。
そしてそこに往時のバンドのメムバーへのかなり突っ込んだ
インタヴューが挿入されるが…。それがまあアルコールも入
りながらの発言にはいろいろ確執もあったようで、往時から
のファンには聞きものにもなっていたようだ。
それにしても解散ライヴが1989年1月8日の新宿LOFTという
のはかなりドラマティックな終焉のバンドを描いた作品だ。
ただし本作では、その後の現在に至るまでのバンドの活動も
語られる。
監督は瀬下黄太。実はプレス資料に紹介がなくて、この名前
で検索を掛けたら、福岡でカフェを開くオーナーとのこと。
バンド活動もしており、カフェには音楽関係者も多く集うよ
うで、The Swanky'sの元からのファンのようだ。
そんなファンの思いの丈がたっぷりと注ぎ込まれた作品とも
言えそうだ。以前から書いているように僕は音楽には全く疎
いが、そんな僕が観ていても何となく心が温まる。そんな感
じの作品にもなっていた。
なお題名はかなり過激な雰囲気だが、実はこれは彼らの楽曲
の歌詞の一部で、本作の内容が過激というものではない。
公開は3月15日より福岡県の kino cinema天神にて先行上映
の後、3月22日から東京地区はUPLINK吉祥寺他にて全国順次
ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社アイエス・フィールドの招待で
試写を観て投稿するものです。
『ドライブアウェイ・ドールズ』“Drive-Away Dolls”
従来は“コーエン兄弟”として2008年3月紹介『ノー・カン
トリー』でのオスカー受賞など実績を持つイーサン・コーエ
ンが、劇映画では初めての単独監督を務めた作品。
登場するのは共にレズビアンの女性2人。2人は別々に暮ら
していたが、それぞれの事情でフロリダに向うことになる。
そこで交通費を掛けたくない2人は、自動車屋でフロリダま
での中古車の運搬(Drive-Away)を請け負うことにする。
ところがその中古車には、秘かにあるヤバい品物が積まれて
いた。こうして何も知らずに出発した2人の後を品物の本来
の持ち主である組織の連中が追い始める。その連中は暴力的
で、かなりヤバい奴らだった。
一方、2人は行く先々でレズビアン・バーを訪ねたり、勝手
気ままな旅を進めるが…。
脚本はコーエンと、彼の妻でコーエン兄弟の作品の編集など
も担当してきたトリシア・クックとの共同。夫妻は数年前に
まずクックがタイトルを思いつき、そこから脚本を執筆。し
かしこれをコーエン兄弟の作品にするつもりはなかった。
ところがCOVID-19禍で脚本を練り直す内に自分たちでの映画
化を決意。こうしてイーサン・コーエンの単独監督作が実現
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03月03日(日)
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