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On the Production
by 井口健二
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■バッド・デイ・ドライブ、きっとそれは愛じゃない、ポッド・ジェネレーション、Winterboy、ビヨンド・ユートピア 脱北
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『バッド・デイ・ドライブ』“Retribution”
2015年9月27日付《MDGP 2015》で題名紹介のスペイン
映画『暴走車 ランナウェイ・カー』をドイツ・ベルリンを
舞台にリメイクした作品。
因に同作からは、2018年ドイツで“Steig. Nicht. Aus!”(邦
題:タイムリミット 見知らぬ影)、2021年韓国で“발신제한”
(邦題:ハード・ヒット 発信制限)というリメイクもあり、
本作はトータル4本目だそうだ。
ストーリーは、金融業者の主人公が子供の通学の送りを兼ね
て通勤の車に乗り込むと、運転席に仕掛けられた爆発物が起
動して子供共々車を降りることができなくなる。しかも犯人
は常に監視して遠隔での爆破も示唆してくる。
この事態に主人公はベルリンの街中を犯人の指示に従って車
で疾走。その途中では同僚が爆殺されるのを目撃することに
もなる。そしてその現場に誘導されていた主人公は警察から
犯人と見做されて…。
出演は家族を守る“最強の親父”という新たなヒーロージャ
ンルを築き上げたリーアム・ニースン。子供役に2022年『ア
バター』などのジャック・チャンピオンと、2020年『ワンダ
ーウーマン』などのリリー・アスペル。
さらに妻役に『シンドラーのリスト』以来の30年ぶりの共演
というエンベス・デイヴィッツ。他に2019年6月紹介『風を
つかまえた少年』などのノーマ・ドゥメズウェニと、2017年
11月26日付題名紹介『オレの獲物はビンラディン』などのマ
シュー・モディーンらが脇を固めている。
本作の脚本はTVシリーズ“FBI: Most Wanted”などを手掛
けるクリストファー・サルマンプール。監督は2013年10月紹
介『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』などのニムロッド・
アーントルが担当した。
オリジナルは記事を読み直すとあまり高くは評価していなか
ったものだが、要は主人公のキャラクターが描き切れていな
かったということだ。その点で本作は、ニースンのブランド
と共に夫婦間の問題などが織り込まれて面白く観られた。
実はドイツ版と韓国版は観ていないのだが、宣伝担当者の話
では夫婦間の問題に関しては本作で新たに入れられた設定だ
そうで、ニースンの起用と共に本作ではそれらが功を奏した
という感じになる。
それにしても本作では主人公が乗り込む際にベンツのエンブ
レムが堂々と写されるもので、当然同社の協力の許の作品と
いうことになるが、よくぞこれをメーカーが了解したという
気分にもなる。
劇中には「ドイツの鉄道は運行が正確」という台詞があり、
それなら日本でもとも思ったが、日本のメーカーは劇中で車
が事故に遭うことにもうるさいと聞くから、日本版のリメイ
クは難しいかな。そんなことも考えてしまった。
公開は12月1日より、東京地区は新宿ピカデリー他にて全国
ロードショウとなる。

『きっと、それは愛じゃない』
          “What's Love Got to Do with It?”
パキスタン出身で2009年12月紹介『ニューヨーク、アイラブ
ユー』などのシェカール・カプール監督が、2014年6月紹介
『アバウト・タイム』などのプロデューサーと組んで、ロン
ドンとラホールを舞台に描いたロマンティック・コメディ。
主人公はドキュメンタリー映画の女性監督。ロンドンで母親
と共に暮らしているが、隣家に住むのはパキスタン人の一家
で、ロンドン生まれ同世代のその息子とは幼馴染みだ。そし
て両家は親しく交流していた。
そんな主人公が作品の題材に行き詰り、ふと幼馴染に異国の

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11月12日(日)
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