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On the Production
by 井口健二
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■めためた、コンフィデンシャル:国際共助捜査、トンソン荘事件の記録、白鍵と黒鍵の間に、フラッシュオーバー炎の消防隊
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※
※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※
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『めためた』
2019年9月15日付題名紹介『種をまく人』などに出演の俳優
で、他に撮影部、照明部、助監督などでも映画に関ってきた
という鈴木宏侑が、やはり俳優の新井秀幸と組んで企画し、
新井の脚本、鈴木の監督で製作した長編デビュー作。
登場するのはスランプ中の作家、そんな作家が街を彷徨しな
がら小説の断片を綴って行く。そしてそれらの断片が映像化
される。その中には、妹の就職祝いに帰省する女性とそれに
付き合う俳優志望の男性や、妊活中の夫婦に突き付けられる
現実や、さらに作家自身の話も盛り込まれる。
出演は脚本も務めた新井の他、和座彩、錫木うり、鍛代良、
久保田翔、橋本つむぎ、柳谷一成、金谷真由美、池内明世、
野呂健一ら、主に舞台やインディーズ映画に出演している俳
優たちのようだ。
タイトルの「めた」はメタフィクションを標榜しているよう
で、確かに作家が登場して自作について悩むというのはその
範疇にあるようだ。ただそれぞれのエピソードは、俳優たち
に設定だけ渡して演じられた即興劇(エチュード)のようで、
互いの展開などが考慮されたものではない。
そうなると映画全体の物語も統一性のないもので、しかもそ
れぞれのエピソードに完結性というか、物語の成立も怪しい
ものになるから、全体として何かを達成した感にも乏しいも
のになってしまう。単純にスケッチの羅列という感じの作品
だ。
メタフィクションというのは、それ自体はいい加減に作られ
ているようにも見えるが、実際には周到に構築された物語世
界の中で展開されるもので、その形式だけを踏襲しても面白
くなるものではなく、却っていい加減さが目立つようにも感
じられた。
ただ本作が先に上映された映画祭TAMA NEW WAVE ではかなり
観客は湧いたそうで、そういう人たちには受け入れられたの
だろう。とは言えこれを映画として評価するのはかなり抵抗
感のある作品だった。まあ僕の方が古い価値観に囚われてい
るだけなのだろうが。
公開は11月より、東京地区は渋谷のユーロスペース他で全国
順次ロードショウとなる。
上映時間は72分で、若い才能を発見するにはお手ごろな作品
と言えそうだ。

『コンフィデンシャル:国際共助捜査』“공조2: 인터내셔날”
ヒョンビン、ユ・ヘジン、元「少女時代」のイム・ユナら主
要なキャストが再結集した2017年12月10日付題名紹介『コン
フィデンシャル/共助』の続編。
プロローグはニューヨーク。FBI捜査官ジャックは北朝鮮
に起源を持つ国際的麻薬組織のリーダーの逮捕に成功する。
しかしその身柄は米朝間の取り決めにより、北の捜査官リム
・チョルリョンに奪取されてしまう。
ところがその護送部隊が麻薬組織のメムバーに襲われ、激し
い銃撃戦の末にリーダーは奪還されてしまう。斯くして任務
に失敗したチョルリョンだったが、帰国した彼を待っていた
のはリーダーらが韓国に潜入したという情報だった。
そこで以前の共助で成功を収めたチョルリョンに再び韓国で
の共助捜査が命じられるが…。以前の共助で酷い目に遭った
韓国側は協力的でなく。一方、冷や飯を食わされていた以前
の捜査官カン・ジンテは再浮上のチャンスと捉える。
しかしそこには、以前の共助でとんでもない目に遭わされた
家族の厚い壁が待ち構えていた。さらにそこにジャックも参
戦してくる。
新たな出演者は、米韓両国で活動するダニエル・ヘニーと、
2019年11月紹介『エクストリーム・ジョブ』などのチン・ソ

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08月13日(日)
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