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On the Production
by 井口健二
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■牙狼 GARO 神ノ牙 KAMINOKIBA、ザ・リング/リバース
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『牙狼 GARO 神ノ牙 KAMINOKIBA』
2005年10月から2006年3月まで、テレビ東京系列の深夜枠で
全25話放送された特撮番組『牙狼<GARO>』は、その後
2010年7月紹介『GARO THE MOVIE 3D: RED REQUIEM』など
20作品以上が多岐に展開されてきたものだが、本作はその中
から2013年4月−9月に放送された道外流牙を主人公とする
テレビシリーズ第3作の集大成となる作品のようだ。
とは言うものの僕は全作品を観ている訳ではないが、邪念を
基に人に入り込みホラーと呼ばれる化身となって人類社会を
支配しようとする魔の存在と、それを狩る魔戒騎士と総称さ
れる変身ヒーローとの対決という図式が判っていれば、どれ
も問題なく鑑賞できるものだ。
その本作では、道外=牙狼と同じく魔戒騎士である蛇崩猛竜
が、女魔戒法師の策略で騎士の鎧を奪われる事態が発生。そ
こで高名な魔戒法師リュメに呼ばれた道外は、蛇崩とさらに
魔戒騎士の楠神哀空吏と共にその謎を追うことになる。
そこには神ノ牙と呼ばれるホラーを不滅存在にするアイテム
を巡って様々な思惑が交錯し、道外の最大のライヴァルで、
最強の敵ジンガが復活。さらにホラーの始祖を巡って壮絶な
戦いが繰り広げられる。
その戦いがアクションやCGIを駆使して描かれるものだ。
出演は栗山航、池田純矢、青木玄徳、井上正大、南里美希。
他に泉谷しげる、斉木しげる、影山ヒロノブ(声)らが脇を固
めている。
原作・監督・脚本は雨宮慶太、アクション監督は横山誠。シ
リーズの根幹を担う2人による2011年9月紹介『牙狼<GA
RO>〜MAKAISENKI〜』以来のタッグとなってい
る。
僕はこのシリーズは上記の2010年作から観させて貰っている
が、特に2011年紹介のテレビシリーズで人の邪念がホラーに
つけ込まれるという展開が好きだ。その点で言うと本作は、
魔戒騎士とホラーの戦いが主に描かれるもので、物語よりは
アクションが狙いの作品となっている。
とは言え一時期の作品のような異世界が舞台ではなく、現実
の都会が背景になっているということでは、多少足が地に着
いて来ているというか、僕の考える本来の姿に少し戻ってい
るという感じではあった。ただまあ僕の考える物語を突き詰
めるのは映画では難しいのだろう。
その辺は映画とテレビを巧みに渡り歩く作品と言えるのかも
しれない。なお本作は続きがあるようで、それがどのように
展開されるかも楽しみだ。
公開は2018年1月6日より、東京は新宿バルト9他にて全国
ロードショウとなる。

『ザ・リング/リバース』“Rings”
2005年4月紹介『ザ・リング2』“The Ring Two”に続く、
大ヒットジャパニーズ・ホラーのハリウッド版リメイク。
邦題の「リバース」は、劇中に‘REBIRTH’という単語が出
てくるものだが、片仮名からは‘reverse’も思い浮んで、
これはダブルミーニングなのかな? いずれにしても物語は
呪いのヴィデオを巡る恐怖が再び巻き起こるものだ。
そして今回は、大学の研究室が舞台となっており、これは原
作小説の続編『らせん』への伏線のようにも感じられる。こ
の続編は、日本では1998年に『リング』と同時公開で映画化
されているが、呪いに科学的なアプローチをする展開だ。
さらに原作小説は、『ループ』という作品で初期の3部作と
なるが、この第3部は完全にSF小説として書かれている。
実際に第3部は当時の日本SF大賞の候補にもなっており、
この時の選考委員だった僕は一番に推していた。
この様に原作小説はホラーからSFへ巧みに変成して行くも
のだが、日本の映画化では上記の『らせん』までしか製作さ

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12月24日(日)
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