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On the Production
by 井口健二
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■インフェルノ、俺たち文化系プロレスDDT
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『インフェルノ』“Inferno”
2006年5月紹介『ダ・ヴィンチ・コード』、2009年5月紹介
『天使と悪魔』に続くダン・ブラウン原作、ロバート・ラン
グドン教授シリーズの映画化第3弾。
巻頭で追い詰められた男の投身のシーンがあり、やがてその
男が人類滅亡の鍵を握ったまま死亡したことが判る。一方、
ラングドンは負傷して病院で目覚めるが、彼にはその記憶が
ない。しかもボストンの大学にいたはずが、病院の所在地は
イタリアのフィレンツェだった。
さらにそこに刺客が現れ、彼は主治医の女性医師と共に辛く
も病院を脱出する。そしてその間の彼の脳裡には、終末か地
獄を思わせる幻想が付き纏っていた。そこから人類への災厄
まで24時間の期限の中で、ラングドンにしか叶わない鍵の解
明と災厄阻止の任務が発動する。
出演は3作通して主人公ラングドン教授を演じるトム・ハン
クスと、今回の相手役には2013年2月紹介『ヒステリア』な
どのフェリシティ・ジョーンズ。
他に、2013年2月紹介『アンタッチャブルズ』などのオマー
ル・シー、2009年1月紹介『スラムドッグ$ミリオネア』な
どのイルファン・カーン、2007年8月紹介『アフター・ウェ
ディング』などのシセ・バベット・クヌッセン、2016年5月
29日に題名紹介『疑惑のチャンピオン』などのベン・フォス
ターらが脇を固めている。
監督も3作通してのロン・ハワード、脚本は『天使と悪魔』
に続いてのデヴィッド・コープ、音楽は3作通してのハンス
・ジマーが担当している。
『天使と悪魔』の紹介の時にも書いたが、『ダ・ヴィンチ・
コード』は原作の第1作ではなく順番が入れ替わっていた。
そして本作に関しては原作の第4作で、これの前に2009年に
刊行の『ロスト・シンボル』があるものだ。
この要領で行くと、この後に『ロスト・シンボル』も映画化
されるのかな? ただしこの作品はフリーメイソンを扱って
いるからいろいろ障害があるのかもしれない。いずれにして
もヴァチカンを敵に回したり、大変なシリーズだ。
ただまあ、『ダ・ヴィンチ・コード』が大話題作になってし
まったために、どうしてもその続きには同じテイストを期待
してしまうのだが、あの謎解きはあまりにも見事なもので、
それに匹敵するものはなかなか難しい。
それに対して本作では、実にしょうもないことを知っている
ラングドンのオタクぶりが楽しめるもので、それが薀蓄によ
る謎解きとは一味違う面白さになっている。その辺が知人に
そういう感じの人物の多い自分としては楽しめた。
その点で自分的には好ましい作品だった。
公開は10月29日より、全国ロードショウとなる。

『俺たち文化系プロレスDDT』
試合前にパワーポイントを使って見所をプレゼンテーション
するなど、異色の興行を行っているプロレス団体、DDTの
現在を追ったドキュメンタリー。
DDTは1997年に選手3人で設立された新興の団体だったが
徐々に規模を拡大し、今では盟主とされる新日本プロレスに
次ぐ団体になっているのだそうだ。その興行には上記のプレ
ゼンテーションのような少し変った演出が施され、故に文化
系とも称されている。
その文化系の演出を担っているのが、本作の監督でもあるマ
ッスル坂井。彼は早稲田大学シネマ研究会出身で、映像班と
してDDTに参加した後にレスラーとなった。そして家業を
継ぐために一旦は引退したものの、社長業の傍らパートタイ
ムのレスラーとして復帰したのだそうだ。
そんな彼が社長業で培ったパワーポイントを駆使した試合前
のプレゼンテーションを行ったり、さらに試合のシナリオも

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10月16日(日)
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