ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち・記者会見、ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち、92歳のパリジェンヌ
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』記者会見
2012年3月と2014年12月で紹介した往年の大ヒットシリーズ
からのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト2199』の続編。その作品
が、1978年の旧作続編と同じ副題を付けて製作されることに
なり、その製作発表記者会見が行われた。
以前にも書いたように、僕にはこのシリーズへの思い入れが
ほとんどないものだが、実は1978年の旧作続編に関しては、
当時その結末に対して批判的であったために不愉快な思いを
した記憶がある。
それは今で言うネトウヨがするような中傷であったが、当時
にネットがあったら正に炎上していたのかなと思うようなも
のだった。今回はそんな題名を付けた作品の記者会見という
ことで、多少構えて観に行ったものだ。
その会見では、2009年からシリーズに関わり『2199』の企画
を立ち上げた西撫イ司、『2199』の声優の小野大輔、桑島法
子に加えて、本作の監督を務める羽原信義、シリーズ構成・
脚本の福井晴敏が登壇した。
因に羽原は、本シリーズの思い出としては「オリジナルを裏
番組の円谷作品を見ずに視聴していた」そうだが、会見場で
このエピソードを語っても反応は薄かったものだ。また先の
『2199』では一部の絵コンテを担当していた。
これに対して福井は、1978年の旧作続編の公開時には別の映
画館で『キタキツネ物語』を観ていたそうだが、2013年7月
紹介『人類資金』の原作・脚本や、アニメでは2010年からの
『機動戦士ガンダムUC』のストーリーも提供している。
その福井が今回のリメイク版に関しては、「結末は同じには
しない」と強い口調で語ったもので、その中では近年横行す
る自爆テロにも言及しているところから、それなりの考えも
あっての発言と思われる。
ただし福井は、『人類資金』の時にも記者会見で強い思いを
語っていたものの、映画化ではそれが充分には反映されてい
なかった感じがしたもので、その辺では羽原監督との連携も
注目したいところだ。
なお会見では、リオオリンピックの銀メダリストが登場した
スポーツメーカーとのコラボレーションの発表や、サプライ
ズを含む予告編の公開などもあったが、それらが本編にどの
ように活かされるのか、その辺も注目したい。
公開は2017年2月25日より、東京は新宿ピカデリー他の全国
15館にて「第1章」の2週間限定劇場上映が行われ、さらに
シリーズ全7章の劇場上映が決定しているそうだ。
『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』
“Nicky's Family”
1939年3月14日〜8月2日の間に、669人のユダヤ人の子供
をナチスによる迫害の増すチェコスロヴァキアからイギリス
に救出した一証券マンの姿を描いたドキュメンタリー。
スタートは1938年12月。スイスへのスキー旅行に行こうとし
ていたウィントンは、同行予定だったチェコ駐在の友人から
の電話を受ける。それは「旅行を止めてこちらに来てくれ」
という要請だった。
その要請に従ったウィントンがチェコで目撃したのは、ナチ
スドイツの侵攻で迫害の標的にされたユダヤ人の姿だった。
この時はまだ占領地からの退去を求めていたものだったが、
既にそれを受け入れる国が足りなかった。
そこでウィントンは子供だけでも助けられないかと考えを巡
らすが、唯一受け入れを表明したイギリスでも厳しい条件が
課せられていた。その条件をクリアするためにウィントンは
動き始めるが…。
1993年の『シンドラーのリスト』や昨年の『杉原千畝』、さ
らに日本では一般公開できない2009年“John Rabe”など、
戦時下の体制に抗して人命の救助に尽くした個人というのは
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09月11日(日)
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