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On the Production
by 井口健二
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■バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)、振り子
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
 “Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)”
2007年1月紹介『バベル』や、2011年4月紹介『ビューティ
フル』などのアレハンドロ・コンザレス・イニャリトウ監督
による最新作。それはかなりファンタスティックな要素や、
VFXも満載の作品だった。
イニャリトウ監督の前々作『バベル』では時間と空間が自在
に行き来し、その複雑な構成が話題になった。それに対して
本作は、何と1カメラによるノーカット風の構成。これには
のっけから驚かされた。
その物語の始りは楽屋で空中浮遊している男の姿。男は自作
の舞台公演を控えているが、共演者の男優に不満があった。
ところが男の思いが通じたかのように共演者が事故に遭い、
さらに男の望む男優がフリーとの情報が入る。
実は主人公は、過去にはアメコミヒーロー映画の主役で人気
を得たようだが、今回の舞台はそのイメージを払拭するため
のもの。しかし取材のマスコミなどには彼の意向は理解され
ず、何かと言うと過去のイメージが頭をもたげてくる。
そんな状況の許でリハーサルは再開されるが、現れた男優は
何かと新たな要素を芝居に持ち込みたがり、主人公はそれに
苛立ちながらも彼の実力は認めざるを得なかった。しかも、
ちょっと問題児の主人公の娘にも手を出そうとする。
そんな主人公の思いが高じたとき…、奇跡が起きる。
こんな物語が、時間の流れは多少飛んでいるが、映像的には
ほぼ最後のシーンまで連続性を保って、正しく流れるように
進んで行く。これはある種の実験的な作品と言えるのかな?
でも監督の狙いはそこにはなさそうだ。
出演は、2014年3月紹介『ロボコップ』などのマイクル・キ
ートン、2013年2月紹介『L.A.ギャングストーリー』などの
エマ・ストーン、2012年8月紹介『ボーン・レガシー』など
のエドワード・ノートン。
他に『ハングオーバー』シリーズなどのザック・ガリフィア
ナキス、2013年5月紹介『オブリビオン』などのアンドレア
・ライズブロー、2010年2月紹介『グリーン・ゾーン』など
のエイミー・ライアンらが脇を固めている。
と言う配役だが、僕と同好の人はすぐ判るように最初の3人
は1989年、92年の『バットマン』と、2008年の『インクレデ
ィブル・ハルク』、それに2012年、14年の『アメイジング・
スパイダーマン』のヒロインなのだ。
そんな3人が共演して、内容的にもかなりアメコミヒーロー
映画を皮肉ったようなセリフの飛び交う物語が展開される。
しかもそれが演じた俳優の実名で語られるのだから、好きな
人には楽屋落ち満載と言う感じでもある。
それらは揶揄のようにも取れるが、後半のVFXシーンなど
を観ていると、イニャリトウ監督は本心ではアメコミ映画を
やりたいんじゃないのかな。ちょっと歪んだ愛情みたいなも
のも感じられる。そんな気分にもなってきた。
前作の『ビューティフル』にもファンタスティックなものは
感じられたし、イニャリトウ監督なりにアメコミヒーローを
料理しても面白いものはできるのではないかな。ジャンルに
新風を吹き込むためにも期待したくなった。
公開は4月10日から、東京は日比谷のTOHOシネマズシャンテ
他、全国ロードショウとなる。

『振り子』
テレビの『あまちゃん』にも登場したパラパラ漫画の鉄拳が
テレビ番組の企画で作り、その後にYoutubeにアップされて
世界中で評価されたという物語を実写映画化した作品。
物語の中心は1組の男女。女子高生の女性が不良に絡まれて
いるところを通り掛った男性が助け、2人の交際が始まる。

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02月08日(日)
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