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On the Production
by 井口健二
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■ケープタウン、ライズ・オブ・シードラゴン
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ケープタウン』“Zulu”
フランスで数多くの受賞を果たしているキャリル・フェリー
が2008年に発表し、フランス推理小説大賞やミステリー批評
家賞などを受賞した作品の映画化。因に原作は著者の初めて
英語に翻訳された作品でもあるようだ。
物語の舞台は南アフリカ。アパルトヘイトの記憶も生々しい
この国の最大の都市で不可解な黒人惨殺事件が発生する。そ
の事件の捜査に当たるのは、ズールー族の出身で警部にまで
昇進している刑事アリのチーム。
一方その捜査チームには、酒と女にだらしなく、妻には見放
されて高校卒業を控える息子からも疎まれている白人刑事が
いた。彼は警察署長からクズと蔑まれているがその能力は抜
群でアリの信頼は厚かった。
そして事件は遺体の解剖から麻薬に関係することが判明し、
捜査は海岸地区根と向かう。ところがそこで刑事たちは思わ
ぬ反撃に遭遇。しかもチームの1人が殉職し、署長から睨ま
れていた白人刑事は停職処分に…。
実は映画では、その間の犯罪組織側の動きも描かれていて、
観客にはそれなりの事件の流れも把握されるのだが、物語は
そこからさらに驚愕の事態へと発展して行く。それが南アな
らではという感じなのは、成程と納得できる作品だった。
出演は、『POTC』『LOTR』などのオーランド・ブルームと、
2007年『ラストキング・オブ・スコットランド』でオスカー
受賞のフォレスト・ウィティカー。オーリーはかなり骨太の
役柄だ。
他に、南ア出身のコンラッド・ケンプ、コンゴ生まれで11歳
から南アで暮らしている黒人モデルのジョエル・カエンベ、
2008年4月紹介『スターシップ・トゥルーパーズ3』に出て
いたタニア・ファン・グランらが脇を固めている。
脚本と監督は、2011年2月紹介『ツーリスト』のオリジナル
のフランス映画“Anthony Zimmer”を手掛けたジェローム・
サル。なお脚本は、2006年10月紹介『あるいは裏切りという
名の犬』などのジュリアン・ラプノーとの共同による。
後半の展開はちょっとSFと呼んでもいいくらいのもので、
まあ一種の都市伝説なのだろうが、この国ではこんなことも
あるのかもしれない。それはかなり恐ろしい話だが、それな
りに納得はできたものだ。
公開は8月30日から、東京は新宿バルト9他で、全国ロード
ショウが予定されている。
『ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪』
“狄仁杰之神都龍王”
2010年製作、2012年に日本公開されたツイ・ハーク監督『王
朝の陰謀』に続く、元駐日オランダ大使でミステリー作家の
ロバート・ファン・ヒューリック原作による「判事ディー」
シリーズ映画化の第2弾。
時は西暦665年、唐朝末期。その時代の皇帝と皇后は敵国・
扶余との戦いに腐心していた。ところが送り出した兵10万の
水軍が謎の黒い影に襲われ、全滅の憂き目に遭う。この事態
に巷では龍王の怒りに触れたとの噂が立ち、人身御供として
美貌を謳われた花魁インが龍王の廟に幽閉される。
その一方で龍王の存在を信じない皇后は、大理寺(最高裁)
の長官ユーチに怪事件の解明を命じる。その猶予は10日間。
その間に事件が解決しない場合は長官自らが処刑されるとい
う過酷な命令だ。
ちょうどその頃、推薦状を携えた判事ディーこと狄仁傑は、
大理寺へ任官のため唐の都・洛陽に向かっていた。ところが
都に足を踏み入れるやディーは怪しい男たちの集団を発見、
直ちに追跡したディーはインの誘拐を阻止する。
しかしその場に表れた怪人にインの身柄を奪われ、その関係
を疑われたディーはユーチによって逮捕されてしまう。その
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06月29日(日)
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