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On the Production
by 井口健二
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■エヴァの告白、ラッシュ/プライドと友情、偉大なるしゅららぼん、デリーに行こう!、BUDDHA2
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『エヴァの告白』“The Immigrant”
2008年11月紹介『アンダーカヴァー』などのジェームズ・グ
レイ監督が、2007年7月紹介『エディット・ピアフ 愛の讃
歌』でオスカー受賞のマリオン・コティヤールを主演に迎え
たヒューマンドラマ。
ニューヨーク湾で自由の女神の立つリバティ島の隣に浮かぶ
エリス島。そこにはかつてアメリカ合衆国の移民局があり、
新世界での生活に夢を抱く千数百万人と言われる各国からの
移民たちの入国審査が行われた。
その中の1人=主人公のエヴァは1921年1月、ソ連との戦争
に揺れるポーランドを離れ、妹と共にアメリカに暮らす叔母
の許に向かっていた。ところが妹は病気で入国を止められ、
彼女自身も船内での出来事から入国を拒否されてしまう。
こうして強制送還を待つ身となった彼女に救いの手が差し伸
べられる。それは警備の係官に顔の利く怪しげな男の手引き
で、彼の目に留ったエヴァはエリス島を出て、ロアイースト
のアパートに連れ込まれる。
その男は入国を拒否される独身女性に目を付け、彼女たちを
連れ出して各国の美女を集めたと称するショウを興行。また
彼女たちを娼婦として働かせ金を稼いでいた。そんな中に放
り込まれたエヴァだったが…
そこには男と関りのあるらしいマジシャンも絡んで、波乱に
満ちた新世界での暮らしが始まる。そして様々な事件により
警察の追っ手も迫ってくるが、彼女はエリス島に収容された
妹から遠く離れることはできなかった。
共演は、『アンダーカヴァー』にも出演し監督とは4作目に
なるホアキン・フェニックス。前作紹介の頃は俳優業の引退
を宣言していたものだが、2012年12月紹介『ザ・マスター』
で復帰、本作が復帰第2作となるようだ。
それに、2010年11月紹介『ザ・タウン』などのジェレミー・
レナー。なおフェニックスは過去3度のオスカー候補者で、
レナーは2度の候補者。受賞者のコティヤールと共に、正に
揃い踏みという感じの作品になっている。
脚本も手掛けた監督は、祖父母がヨーロッパからの移民とい
うことで、本作にはそんな監督の思いも込められているよう
だ。そして監督は、コティヤールとの出会いからこの作品を
出発させている。
従って本作の脚本の主人公は女優への当て書きで、それはも
うコティヤールにぴったりの役柄になっている。因にポーラ
ンド語の台詞は映画のために学んだものだが、女優は設定に
合わせて敢えてドイツ語訛りで喋っているそうだ。
ということで薄幸の女性の姿を描いた作品だが、実は男性の
立場で見ていると、特にフェニックスの演じた役柄の切なさ
が心にしみる。元々コティヤールのファンである自分の目か
らは、それを強く感じる作品でもあった。
公開は2月14日から、東京はTOHOシネマズシャンテ、新宿武
蔵野館他でロードショウされる。
『ラッシュ/プライドと友情』“Rush”
1976年のF1レースでチャンピオンを争ったニキ・ラウダと
ジェームス・ハントの姿を、2002年3月紹介『ビューティフ
ル・マインド』でオスカー受賞のロン・ハワード監督が映画
化した作品。
プロローグは、1976年のニュルブルクリンク=ドイツGP。
レース直前に2人の男が目を交わす。ラウダとハント、彼ら
の戦いは遡ること6年前のF3時代に始まっていた。すでに
人気レーサーだったハントに新人のラウダが挑み、互いの車
体をぶつけ合う激しいレースを展開していたのだ。
そして舞台はF1へ。ラウダは親譲りの巧みな交渉術とプロ
を凌ぐメカニックの知識を武器に、財政難に陥っていたF1
チームに加入。直ちに車体の改良に着手してチーム内での存
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01月12日(日)
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