ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■怪特探、サイレントヒル・リベレーション、フッテージ、アンチヴァイラル、ファインド・アウト、俺俺、私のオオカミ少年、SHORT PEACE
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『怪特探 KAITOKUTAN』
昨年5月に紹介した『LONE CHALLENGER』『岸部町奇談〜探
訪編〜』の林一嘉監督による新作。前回紹介『岸部町奇談』
の続編。
物語は、古風な映画館を舞台に、怪異現象に襲われた少女の
悩みを解決する怪奇特別探偵たちの活躍が描かれる。しかし
その現象は拡大し、やがては人類の存亡を賭けた戦いへと発
展するが…
出演は、怪特探の2人組に前作と同じサエトと阿知波良祐。
他に工藤奈那、岸田エリ子、岸田リナ。さらに前作にも出演
の横田亜美、愛知県知事の大村秀章が特別出演。また監督の
林も今回は出演している。
以前の紹介を読んで戴けると判ると思うが、僕は前作を評価
し、その続編には大いに期待を持っていた。しかし本作でそ
の期待は裏切られないものの、何か違う作品だった。その辺
も踏まえて、ここでは少し思ったことを書かせて貰う。
まず監督は上映前の挨拶で、製作資金が集まらなかったこと
を告白していた。そして上記のストーリーでは「…」と書い
たが、実は上映された作品は、正にここで終ってしまってい
るのだ。
そこで資金不足が原因でこうなったのかと思い、上映後に監
督に聞くと、脚本の段階でこの展開では後半の製作費が莫大
になると考え、ここで執筆を止めてしまったとのこと。つま
りこの結末は資金不足のせいではないらしい。
そして本作が高い評価を得られれば、続きを製作する資金も
集め易くなると考えたようだ。それは考え方としては正しい
し、現実にそうやって映画を完成させている例は過去にも数
多く存在する。
しかし本作の場合は、監督がその後半を意識し過ぎて作品を
中途半端なものにしている。しかも監督は根が真面目で、そ
の後半のための伏線を敷いているのだが、結局それが描かれ
ないからさらに中途半端な感じが強まってしまった。
実際にこのような伏線というか、理論的な解釈は別段本作で
は不要だし、それは続きが作られる時にその冒頭ででも述べ
れば充分なこと。それが後知惠と取られても、映画というの
は所詮そんなものだ。
小細工せずにもっと気楽に撮って良かったのではないかな。
また次回作に期待したい。

『サイレントヒル・リベレーション3D』
“Silent Hill: Revelation 3D”
コナミ発売で最も恐いと言われるヴィデオゲームの映画化。
2006年5月紹介『サイレントヒル』の続編だが、実は前作を
手掛けたフランス出身のクリストフ・ガンズ監督は続編にも
意欲を見せたものの採用されず、今回の脚本と監督はイギリ
ス出身のマイクル・J・バセットが担当したものだ。
しかし物語はちゃんと前作を引き継いでおり、前作に出演の
ショーン・ビーンとラダ・ミッチェルも登場する。
その物語は、名前を変えて逃亡生活を続ける父娘の姿から始
まる。その娘には幼い頃の記憶がないのだが、18歳の誕生日
を迎えた頃から彼女は悪夢を見るようになっていた。それは
サイレントヒルという場所で起きる惨劇の悪夢だった。
さらに彼女の周囲では、悪夢に繋がるような異様な出来事が
次々に起き始め、やがて彼女を守ってきた父親の行方も判ら
なくなる。そしてその全てはサイレントヒルに繋がっている
ようだった。
こうして彼女は、悪夢に導かれるようにサイレントヒルへと
向かうことになるが…。そこで待ち受ける悪夢の惨劇から逃
れるために彼女に残された道は、サイレントヒルに隠された
秘密を暴き切ることだけだった。
2006年の前作は、地下炭鉱の火災で白い灰が降り続けている
という設定の映像が見事で、その何とも言えない雰囲気が印
象的な作品だった。しかし全体がそのムードに流されている

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04月10日(水)
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