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On the Production
by 井口健二
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■第154回
Button”の撮影が完了している。
さらにダコタは、主演作の“Winged Creatures”と、SF
スリラーと伝えられる“Push”、さらに“The Secret Life
of Bees”と、声の主演を担当している人形劇“Coraline”
がポストプロダクション中とのことだ。
* *
後は短いニュースをまとめて紹介しよう。
まずは日本製アニメからの映画化の話題で、以前から紹介
している手塚治虫原作“AstroBoy”(映画化はこういう表記
になるようだ)のCGアニメーションによる製作が進行し、
主人公アトム役の声の出演に、『アーサーとミニモイ』も担
当したフレディ・ハイモアが発表されている。この作品は、
香港に本拠を置くイメージ・スタジオが製作を進めているも
ので、脚本には『スペース・ジャム』やアーノルド・シュワ
ルツェネッガー主演『ツインズ』などを手掛けたティモシー
・ハリスが参加し、監督には『マウスタウン』のデイヴィッ
ド・ボワーズの起用が発表されている。公開は2009年の予定
で、アメリカ配給はワーナー、他はTWCになるようだ。
もう1本、大友克洋の原作で、1988年に大友自身の監督で
アニメ化もされた“Akira”の実写によるリメイクが、ワー
ナーとレジェンダリー・ピクチャーズの製作で進められるこ
とが発表された。さらにこの計画には、レオナルド・デカプ
リオ主宰のアピアン・ウェイも参加しており、デカプリオの
出演もあるかも知れないとのことだ。監督には、2001年製作
の“Fifty Percent Grey”という作品でアカデミー賞短編ア
ニメーション部門にノミネートされたルアイリ・ロビンスン
が起用され、脚色は、テレビの『スター・トレック/ボイジ
ャー』やゲームシナリオなども手掛けるゲイリー・ウィッタ
が担当している。なお、原作は全6巻で発表されているが、
映画化ではこれを2部作で製作する計画とのことだ。
『エンジェル』などのフランソワ・オゾン監督が、特殊な
能力を備えた子供の登場する“Ricky”という作品に着手し
ている。物語は、『パンズ・ラビリンス』のセルジ・ロペス
と、アレクサンドラ・ラミーが演じる普通の夫婦の家庭に、
ちょっと普通でない子供が誕生するというもので、オゾン監
督は、「スリラーとホラーとSFとコメディと御伽噺の要素
がミックスされた作品」と称している。撮影は2月25日にパ
リで開始されており、また本作のVFXを、“Astérix aux
jeux olympiques”や『スパイダーマン3』にも参加して、
パリに本拠を置くBUFが担当している。オゾン作品には、
いつも何かファンタスティックな雰囲気が漂うが、VFXま
で使用した本格的な作品は楽しみなことだ。製作は『エンジ
ェル』と同じテオドラ・フィルムが行っている。
最後に、11月の公開が予定されている“Harry Potter and
the Half Blood Prince”の撮影で、原作にはない追加シー
ンが作られたという情報が流れている。これは、ヴォルデモ
ートが引き起こす災害を描くもので、ここでは原作にはほと
んど描かれないマグルの様子が登場するとのことだ。大規模
な災害シーンは映画の売り物になるものだが、特に今回は、
魔法社会とマグルとの関わりも明確にして、マグル観客向け
のサーヴィスにもなりそうだ。
03月01日(土)
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