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On the Production
by 井口健二
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■キトキト!、モンスターハウス3D、NARA、Saru、ボッスン・ナップ、幸せのちから、クロッシング・ブリッジ、パラダイス・ナウ
2人は幼馴染みだが性格は正反対で、一方は比較的穏和で思
慮深いが、他方は直情的で過激な行動に走りがちだ。そんな
彼らの前に1人の女性が現れる。彼女はパレスチナの殉教者
の娘だが、ヨーロッパで教育を受けた彼女はパレスチナに馴
染めないでいる。
そんな彼女と一方の若者は惹かれ合うが、ちょうどその頃、
パレスチナ人組織は自爆テロを計画し、2人はその実行犯に
指名される。そして2人は髭を剃り、髪も短くして、身体に
爆弾を巻き付けるが…
当然のことながら、物語は自爆テロを肯定しているものでは
なく、若者が付き合う女性を中心にその無意味さが主張され
る。さらに、自爆を強制するための爆弾そのものの非人間的
な仕組みなども紹介されているものだ。
しかし、それは映画を見なければ分からないものだし、自爆
テロという言葉だけが独り歩きすれば、それを拒否する署名
運動が起きるのも仕方のないところだろう。映画を見れば、
自爆テロという行為自体の愚かさはよく判るのだが…
それにしても、このような非人間的な行為が今も行われてい
ることには腹立たしい気持ちも湧くものだが、これを映画に
して訴えなければならないパレスチナの人たちの心情にも、
あまりに辛い思いが感じられる作品だった。
なお、撮影は現地ナブルスで敢行されたが、撮影途中で戦火
が激しくなって後半はナザレスに移して行われたようだ。そ
の間、ドイツ人のスタッフが脅しを受けて帰国を余儀なくさ
れるなど困難を極めたと紹介されていた。しかし撮影は、そ
のような状況でも全編を35ミリで行うなど、映画であること
に忠実なものだ。
イスラエル在住パレスチナ人の監督は、討論の切っ掛けとな
る映画を作ろうとしたと言い、映画の製作者の1人はイスラ
エル人だそうだ。
因に、日本版字幕監修を、昨年10月に紹介した『日本心中』
に出演の重信メイが行っている。
01月19日(金)
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