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On the Production
by 井口健二
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■第83回
やはり東海岸の方が雰囲気がある。
 ただしこの計画、多分ケイジの刑事役で製作されることに
なるのだろうが、ケイジの風貌はどちらかというとリーの方
に通じるところがあり、ちょっと考えてしまうところだ。
 製作はミレニアム、また共同製作でランダル・エメット、
ジョージ・ファーラのエメット/ファーラが参加することに
なっている。
        *         *
 そしてもう1本、ミレニアム=エメット/ファーラの計画
では、ブルース・ウィリス主演、リチャード・ドナー監督に
よる“16 Blocks”という計画も進められている。
 この作品は、リチャード・ウェンクが執筆した脚本を映画
化するもので、内容は、年配の警官が近くにある裁判所まで
の犯罪目撃者の移動を警護するというもの。多分ウィリスが
年配の警官を演じ、題名通り16ブロックを移動するというこ
とのようだが、ここに飛んでもない冒険が待ち受けていると
いうお話だそうだ。
 この作品が、ドナー監督で、この夏にニューヨークで撮影
されることになっている。因にドナーは、2003年にマイクル
・クライトン原作を映画化した『タイムライン』以来の監督
作品になる。
 この他、ミレニアム=エメット/ファーラでは、すでにブ
ライアン・デ=パルマ監督、ジョッシュ・ハートネット、ヒ
ラリー・スワンク、スカーレット・ヨハンセン共演で、ジェ
ームズ・エルロイの原作を映画化する“The Black Dahlia”
と、ジョン・トラヴォルタ、ジェームズ・ガンドルフィーニ
共演の“Loney Hearts”がプレプロダクションの状態にある
ようだ。
        *         *        
 『アレキサンダー』の評価は今一つだったようだが、今度
はロシアから、アレキサンダー以上の帝国築いた蒙古人ジン
ギス=カンの生涯を映画化する計画が発表された。
 この作品は、1996年にトルストイ原作による『コーカサス
の虜』を発表したセルゲイ・ボドロフ監督が、同作でも組ん
だ脚本家のアリフ・アリエフと共に進めているもので、ロシ
ア人のセルゲイ・セリアノフが製作を担当、香港人で『グリ
ーン・デスティニー』や『HERO』を手掛けたフィリップ
・ローがこれをバックアップしている。
 英語題名は“Mongol, Part 1”とされているもので、この
Part 1というのが何の意味なのかは判らないが、撮影は6月
にカザフスタンで開始されるということだ。そしてこの作品
では、若き日のジンギス=カンを“Coach Carter”のチャニ
ング・テータムが演じ、その兄弟役で浅野忠信の共演も発表
されている。
 なお撮影は、ロシア語、モンゴル語、広東語、カザフ語、
そしてタタール語で行われるということだ。また撮影の技術
的なサポートは、ヨーロッパの技術者たちによって行われる
ことになっている。
 最終的には、ヨーロッパのかなり奥まで版図を広げたジン
ギス=カンだが、当時と変らぬ自然が残るといわれるカザフ
高原で、一体どのようなスケールの物語が作り出されるか、
ボドロフ監督の手腕に期待したい。

03月15日(火)
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