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On the Production
by 井口健二
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■ドクター・S(時の行路、廓文章、盗まれたC、ロマンスD、プリズン・C、みぽりん、愛国者に、インディペンデント・L、スウィング・K、his)
12月2日題名紹介『こんな夜更けにバナナかよ』もあるが、
成功者の自慢話のようなドラマ作品と現実とでは厳しさも異
なる。しかしそんな中で各自が常に前向きに物事に当たって
行く姿は素晴らしかった。監督は自らが介助者として現場に
立ち、その現場で3年に亙ってカメラを回した田中悠輝。現
場だけが知り得る現実が描かれる。公開は2020年1月11日よ
り、大阪・第七芸術劇場にて先行上映の後、東京では春から
渋谷のユーロスペース他で全国順次ロードショウ。)

『スウィング・キッズ』“스윙키즈”
(1951年、朝鮮戦争の最中。一度は北側に押し込まれた韓国
軍は米軍などの支援を受けて盛り返し、戦線を38度線まで押
し返す。その戦闘で南側では多数の北の兵士が捕虜となって
いた。その捕虜を収容する施設は南部の各所に作られたが、
その一つ米軍が管理した巨済島の捕虜収容所で、ある事件が
起きた。本作はその実話に基づき、南北朝鮮の複雑な状況の
中でタップダンスに未来を夢見た若者たちの姿が描かれる。
正直に言って実話にもかなり不可解な面はあるようだが、本
作ではその謎を判り易く解き明かす。まあ部外者の日本人に
は判り難い話だが、映画では人種差別の問題なども織り込ん
で現代に通じる物語にしている。脚本と監督は2012年5月紹
介『サニー 永遠の仲間たち』などのカン・ヒョンチョル。
出演は2019年4月紹介『神と共に』などのディオと、ダンサ
ーのジャレット・グライムス。公開は2020年2月21日より、
東京はシネマート新宿他で全国ロードショウ。)

『his』
(ゲイであることを隠すために山間の村で一人暮らしていた
主人公の前に、学生時代を一緒に過ごした相手が幼い娘を連
れて現れる。その相手は主人公と別れた後に結婚し娘もでき
たが、ゲイであることが知られて離婚裁判の係争中だった。
その裁判では男性側には不利とされる娘の親権を求めていた
が…。出演は、モデル出身で2019年2月24日題名紹介『賭ケ
グルイ』の宮沢氷魚と、2019年『長いお別れ』などの藤原季
節。他に松本若菜、松本穂香、子役の外村紗玖良。さらに中
村久美、鈴木慶一、根岸季衣、堀部圭亮、戸田恵子らが脇を
固めている。監督は2017年1月29日題名紹介『退屈な日々に
さよならを』などの今泉力哉。脚本は2012年7月紹介『ペン
ギン夫婦のつくり方』などのアサダアツシだが、劇中に繰り
返し登場する卵調理のシーンは1979年『クレイマー、クレイ
マー』へのリスペクトかな? 公開は2020年1月24日より、
東京は新宿武蔵野館他で全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
なお次回は都合により12月2日(月)に更新します。

11月24日(日)
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