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On the Production
by 井口健二
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■描きたい、が止まらない(トラさん、revisions、マイ・ジェネ、赤い雪、サイバー、あの日のオルガン、jam、喜望峰、マチルド、家へ帰ろう)
り奇矯な人物で少女はいつもその言動に振り回されている。
そこに小さなフクロウが現れ、人間の言葉を話すフクロウは
彼女のアドヴァイザーになってくれるが…。主演は本作がデ
ビュー作のリュス・ロドリゲス。母親役を監督が演じ、父親
役には2018年8月26日題名紹介『バルバラ』などのマチュー
・アルマリックが扮している。母親の病状は若年性の痴呆を
疑わせ、近年は痴呆症の映画も多く観ている者としては辛い
気持ちにもなった。でも本作では主人公の健気さが全てを救
っており、監督自身が体験を乗り越えて今に至っていること
にも感動した。公開は2019年1月12日より、東京は新宿シネ
マカリテ他で全国順次ロードショウ。)

『家へ帰ろう』“El último traje”
(21世紀のアルゼンチンで多数の映画に関っている脚本家の
パブロ・ソラルスが、自らの脚本を映画化した監督第2作。
ホロコーストを生き延び、アルゼンチンに移住したユダヤ人
の仕立て屋が、友との約束を果たすため故郷のポーランドを
目指すロードムーヴィ。高齢になった主人公は家族に施設に
入れられそうになり、旅立ちを思いつく。しかしその道には
様々な障害があった。ポーランドという国名を口にしないと
か、ドイツには足を踏み入れたくないなど、ユダヤ人の頑な
な心情を描くシーンが続出する。出演は、1998年『タンゴ』
などのミゲル・アンヘル・ソラ。第2次大戦時に青年なら既
に90歳を超えているはずで、さらに途中には娘の腕に収容所
の刺青があったりもする。しかし物語の背景は現代。この時
間を超越した描き方が、逆にユダヤ人の思いを表現している
ようにも感じた。公開は12月22日より、東京はシネスイッチ
銀座他で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

11月18日(日)
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