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On the Production
by 井口健二
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■牙狼 GARO 神ノ牙 KAMINOKIBA、ザ・リング/リバース
刑事も登場して話が混迷して行く。脚本と監督は2013年『グ
ロリアの青春』でベルリン国際映画祭銀熊賞(女優賞)受賞の
セバスチャン・レリオ。本作でも銀熊賞(脚本賞)受賞した。
出演は実際にトランスジェンダーのダニエラ・ヴェガ。他に
2017年10月29日題名紹介『ネルーダ』などのルイス・ニェッ
コや、主にチリのテレビ俳優が脇を固めている。物語には謎
解きの要素もあってそれなりに面白い。公開は2018年2月、
東京はシネスイッチ銀座他で全国ロードショウ。)
『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』
                   “The Big Sick”
(パキスタン出身のスタンダップ・コメディアン=クメイル
・ナンジアニの実話に基づく作品。息子を弁護士にするため
アメリカにやって来た一家。しかし息子はコメディアンの道
を進んでいる。そんな息子が劇場でヤジを飛ばした女性と親
しくなる。しかしイスラム教徒の彼にとって他教徒との結婚
は家族を捨てることだった。ところが優柔不断の彼に愛想を
尽かした彼女が突然重病になり、駆け付けた彼は治療のため
人工的に昏睡状態する許可を求められるが…。実話の本人が
主演し、共演にはエリア・カザンの孫娘のゾーイ・カザン。
他にホリー・ハンターらが脇を固めている。製作総指揮ジャ
ド・アパトー。公開は2018年2月23日より、東京はTOHOシネ
マズ日本橋他で全国順次ロードショウ。)
『ザ・シークレットマン』
“Mark Felt:The Man Who Brought Down the White House”
(2005年に正体が明かされた1974年ニクソン辞任劇の引き金
となったディープ・スロート。その出来事を実話に基づいて
描いた作品。1972年J・エドガー・フーバー長官が死去。そ
れを機にFBIの機密を得んとする政権の動きが強まる。こ
れに対して副長官の座にあったマーク・フェルトは、ニクソ
ンが潔白とされたウォータゲート事件などの捜査情報をワシ
ントン・ポスト紙やその他の報道機関に匿名で提供。遂には
辞任に追い込む。今またトランプ疑惑が高まる中、本作は歴
史の繰り返しを暗示するか? 出演はリーアム・ニースン、
ダイアン・レイン。製作、脚本、監督は元従軍記者という異
色な経歴のピーター・ランデズマン。公開は2018年2月24日
より、東京は新宿バルト9他で全国ロードショウ。)
『ジュピターズ・ムーン』“Jupiter holdja”
(カンヌ映画祭コンペティションに出品され、審査員だった
ウィル・スミスが絶賛したという作品。一応SF映画とされ
ているので僕としては大きく扱うべきなのだろうが、実態は
SFというより宗教的な側面が強く感じられるもので、取り
上げることを躊躇してしまう。特に主人公が行う人体浮遊が
奇跡とされるのは、イエスを考えるし、映画の中では天使を
観たという表現まで出てくる。つまり超能力ではないという
ことだ。しかも内容は全てを失った男が主人公によって救わ
れて行くもので、感動的なドラマにはなっている。監督は、
2010年“A Frankenstein-terv”という作品もカンヌ映画祭
に出品されたコーネル・ムンドルッツォ。公開は2018年1月
27日より、東京は新宿バルト9他で全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

12月24日(日)
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