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On the Production
by 井口健二
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■ロープ 戦場の生命線、レディ・ガイ、ホペイロの憂鬱
のムードが作品に新たな味わいも加えている。公開は2018年
1月5日(JST)より、Netflixで全世界同時配信となる。)
『息衝く』
(2008年12月紹介『へばの』の中村文洋監督が、その10年後
に再び挑んだ原子力施設を巡る物語。ただし今回はそこに政
権と結託する宗教団体を配置し、原子力問題を別の角度から
も追及して行く。主人公は宗教団体幹部の選挙活動に従事す
る男性。元々は親が帰依したためそこに居たものだが、幼い
頃の指導者だった幹部の選挙では成功を収めていた。しかし
その幹部は失踪した。そして今回はその幹部の地盤も使って
新たな幹部を当選させるが…。そこには様々な思惑が渦巻い
ていた。監督は2012年にオウム真理教を扱った作品も発表し
ており、本作で言いたいことは理解する。しかしちょっと論
点が分散しているかな。公開は2018年2月下旬より、東京は
ポレポレ東中野他で全国順次ロードショウ。)
『愛の病』
(2002年に起きた「和歌山出会い系サイト強盗殺傷事件」の
実話に基づくドラマ作品。サイトでサクラを演じていた女性
が、アクセスしてきた男性を騙して犯罪を実行させる。まさ
かと思うような低レベルの事件でいやはやとしか言いようが
ない。しかも実話に沿った映画化では全く説得力がなく、も
う少し別のものも描けたのではないかとは思ってしまった。
出演はモデル出身で舞台でも活動する瀬戸さおりと、2017年
8月27日題名紹介『氷菓』などの岡山天音。他に劇団 EXILE
の八木将康。さらに山田真歩、佐々木心音、藤田朋子らが脇
を固めている。監督は2014年5月紹介『女の穴』などの吉田
浩太。公開は2018年1月6日より、東京はシネマート新宿他
で全国順次ロードショウ。)
『アバウト・レイ 16歳の決断』“3 Generations”
(2017年10月紹介『パーティで女の子に話しかけるには』な
どのエル・ファニングがトランスジェンダーを演じるドラマ
作品。主人公はシングルマザーの母と、レズビアンの祖母と
共に暮らす少女。彼女は自分の性別に違和感があり、16歳で
性転換を決断する。しかし未成年が手術を受けるには両親=
父親の同意も必要となり…。共演はナオミ・ワッツとスーザ
ン・サランドン。脚本と監督は多くの短編を手掛け、2005年
の長編第2作はサンダンス映画祭のオープニングを飾ったと
いうゲイビー・デラル。テーマに沿ってファニングがボーイ
ッシュな容姿を見せたりもするが、全体は今を生きる女性を
温かく描いた作品だ。公開は2018年2月3日より、東京は新
宿ピカデリー他で全国ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。
また<TANIZAKI TRIBUTE>と題された2作品を観ているが、
残る1本と共に次回に紹介します。

12月03日(日)
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