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On the Production
by 井口健二
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■アクシデント、孔子の教え、くまのプーさん、ラビット・ホール、カンパニー・メン、サンクタム(再)、タナトス+追悼
のだ。
出演は、ベン・アフレック、トミー・リー・ジョーンズ。他
に、ケヴィン・コスナー、クリス・クーパー、ローズマリー
・デウィット、マリア・ベロらが脇を固めている。
結末はかなり甘い感じもするが、夢を売るハリウッド映画と
してはこれで良いのだろう。
『サンクタム』“Sanctum”
2月にも1度紹介したが、震災の影響で公開の延期されてい
た作品の公開日が9月16日に決定し、試写が再開された。そ
こで今回は吹き替え版で見直したので、再度紹介をさせても
らう。
実は前回の紹介では多少否定的だったものだが、今回見直し
ていていろいろ訂正させて貰いたくなった。それは前回は字
幕版で観ていて、3Dの字幕はその存在自体が煩わしく、作
品への集中を阻害されていたかもしれないという認識にも到
ったものだ。
物語の舞台は、パプア・ニューギニアの密林の中にぽっかり
開いた陥没孔。そしてその底から広がる鍾乳洞。その大半は
地下水の中に没し、そこをケイヴ・ダイヴィングで探索し、
海に抜ける水路を発見するのが冒険家たちのテーマだ。
しかし探索開始からすでに1カ月以上が過ぎ、スポンサーの
声も厳しくなり始めた頃に、そのスポンサーが恋人の女性登
山家を現地に連れてくるところから映画は開幕する。そして
その現地にはサイクロンも接近していた。
と来れば物語の展開は大体想像がつくが、降雨によってどん
どん水嵩の増す洞窟内に閉じ込められた主人公たちの決死の
サヴァイバル劇が展開されるものだ。
そこで前回の紹介では、この後に続く登場人物たちのいろい
ろな行動に疑問を呈したものだが、吹き替えで観ていると、
登場人物の台詞のニュアンスや、細かい仕種なども気がつく
もので、その辺が前回は鑑賞に集中できていなかったと感じ
たところだ。
そこでは特にリーダーの決断や親子の確執、さらに現状を正
確に把握できないもどかしさなどが交錯して、登場人物たち
の行動にも一定の理解は生じてきた。でもまあかなり考えが
浅はかで甘い印象は変らないが、取り敢えず本作は実話に基
づくものだ。
それに加えて、前回も指摘したソリッド・シチュエーション
・スリラー的なサスペンスはなかなかのもので、特に洞窟内
の閉塞感などは、閉所恐怖症の人には耐え切れないのではな
いかと思わせる。
その一方で、3Dカメラに納められたパプア・ニューギニア
の密林や鍾乳洞の内部の景観などはまさに一見の価値はある
もので、これは出来たらドキュメンタリーでも観たい感じの
するものだった。
製作総指揮は、ジェームズ・キャメロン、監督は、2006年に
“Kokoda”という第2次世界大戦中の日本とオーストラリア
の戦闘を描いた作品で絶賛されたというアリスター・グリア
スン。
出演は、2005年8月紹介『ステルス』などのリチャード・ロ
クスバーグ、オーストラリアのテレビ出身のリース・ウェク
フィールド。他に、2009年4月紹介『ブッシュ』などのヨア
ン・グリフィス、2009年11月紹介『かいじゅうたちのいると
ころ』などのアリス・パーキンスンらが共演している。
『タナトス』
元WBA世界ミドル級で日本人初の王者となった竹原慎二が
原案を提供し、2007〜08年に小学館「ヤング・サンデー」誌
に連載された落合祐介原作コミックスの実写映画化。
主人公は、幼い頃のトラウマから他人との付き合いが上手く
出来ず、一匹狼で暴走族の抗争に助っ人をして金を稼いでい
るような男。ところがある日、族のメムバーが因縁を付けた
ジャージ姿の男の繰り出した1発のパンチが彼を昏倒させて
しまう。
その後、主人公はジャージの背に書かれていたボクシングジ
ムを訪ねるが、件の男はおらず、代りに出た男には1発のパ
ンチも入れることが出来なかった。一方、主人公は目の前で
倒されたことで暴走族からも信用されなくなり…。
こうして再びボクシングジムを訪れた主人公は、彼を倒した
男の素性を知り、さらに強靱なボディを持ちながらも勝利す
ることの出来ないプロボクサーなど、様々なボクサーの生き
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08月07日(日)
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