ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460216hit]
■アンノウン、ドリーム・ホーム、狂乱の大地、Peace、アベック・パンチ、レッド・バロン、ファースター、薔薇とサムライ
りなどもあったが、武田の身体能力を持ってすれば、もっと
過激で華麗な技も実現できたのではないかな。
プロレスでもタッグ・マッチで乱闘になると2人技が出てく
るし、映画では2007年10月紹介『俺たちフィギュアスケータ
ー』辺りが参考になると思うが、それ自体を見所に出来るよ
うな決め技とそれが完成するシーンが観たかったものだ。
『レッド・バロン』“Der rote Baron”
第1次世界大戦時の帝政ドイツ軍の戦闘機パイロットで、そ
の機体の塗装から連合軍には「赤い悪魔」と恐れられ、戦場
における最後の騎士とも称されたマンフレート・フォン・リ
ヒトホーフェン男爵の生涯を描いた作品。
映画は巻頭で、イギリス人パイロットの埋葬が行われている
墓地に飛来するドイツ軍戦闘機を描写する。その戦闘機を操
縦していたのはリヒトホーフェン。彼は自ら撃墜した好敵手
の葬儀に空から参列したのだ。
その帰路、襲ってきたイギリス軍戦闘機との空中戦でも1機
を撃墜したリヒトホーフェンは、着陸後にはその墜落現場に
赴き、機内にいたカナダ人パイロットを救出。駆けつけた救
急隊に彼の身柄を預ける。
そんな騎士道精神に溢れたリヒトホーフェンの戦績や、その
間に訪れる従軍看護婦との恋、また自らの負傷や戦闘機航空
団の司令になってからの苦悩などが描かれる。
同じ題材からは何度か映画化があるが、以前の特撮での空中
戦の出来は、自ずと知れたものだったと言える。それが本作
では、空中戦シーンのほぼ全編がCGIでの描写となってお
り、その迫力は以前の作品では到底得られなかったものだ。
そんな最新の技術を使って第1次世界大戦の出来事が描かれ
ている。
主演は、数々の受賞に輝くドイツ期待の若手俳優マティアス
・シュヴァイクホーファー。実物も端正な顔立ちだったと言
われるリヒトホーフェンを見事に演じ切っている。
共演は、看護婦役に2008年11月紹介『サラ・コナー・クロニ
クルズ』でサラ・コナーを演じていたレナ・ヘディ、またカ
ナダ人パイロット役には同年2月紹介『マンデラの名もなき
看守』で看守役のジョセフ・ファインズが扮している。
他に、1997年『ノッキング・オン・ヘブンス・ドア』を監督
主演したティル・シュヴァイガー、2008年『愛を読むひと』
などのフォルカー・ブルッヒらが出演。
脚本・監督・製作は、アメリカとドイツで多数のテレビドラ
マを手掛けているというニコライ・ミューラーショーン。本
作は彼が4年を掛けて執筆したという脚本を、自ら設立した
ドイツの製作会社で映画化したものだ。
ということで本作は、ドイツ人の監督によるドイツで製作さ
れた映画だが、台詞は全て英語で、実は上映されたタイトル
も“The Red Baron”となっていた。これにはかなりの違和
感があったが、映画を世界中で観て貰うためにこれは仕方が
ないのだそうだ。
従って本作では、リヒトホーフェンも英語で会話するが、そ
れは我慢して観て貰いたい。因に製作会社のサイトにはドイ
ツ語の予告編もあったが、吹き替えになっているようだ。
『ファースター/怒りの銃弾』“Faster”
ドウェイン“ザ・ロック”ジョンスン主演によるアクション
ドラマ。
その男は強盗の罪で10年の刑に服していた。それは彼が犯し
た悪事への報いだから仕方のないこと。しかし彼が許せない
のは、その悪事を密告し金を奪い、さらに兄を目の前で殺し
た奴ら。その思いだけを胸に、彼は過酷な刑務所の中で耐え
てきた。
そして10年が過ぎた今、出所した彼が挑むのは、奴らへの復
讐のみ。そして刑務所長の訓辞もそこそこに出所した男は、
直ちに用意された車で最初のターゲットの許に向かい射殺。
その後も次々に犯行を重ねて行く。
この凶悪犯罪に対して警察は、規律に厳格な女性刑事と、後
2週間で退職のベテラン刑事を担当させる。そのベテラン刑
事は2週間を大過なく送りたい風情だったが、やがて的確な
判断で犯人を追い詰め始める。
一方、ターゲットの1人がストイックな殺し屋を雇い犯人の
[5]続きを読む
04月17日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る