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On the Production
by 井口健二
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■禅、その木戸を通って、彼女の名はサビーヌ、破片のきらめき、ターミネーター:サラ・コナー(続き)、特命係長・只野仁
会長の特命を受けて社内外のいろいろなトラブルを解決する
特命係長。空手、合気道、ボクシングなどで鍛えた多彩な技
を武器に凶悪な敵どもを蹴散らし、さらに絶妙のテクニック
で女たちも魅了する。
そんな見るからにコミックスのヒーローが、今回遭遇するの
は、人気グラビアアイドルを巡るトラブル。そこには育て上
げたタレントを引き抜かれた弱小プロダクションや、成り上
がりのスポンサー、それを利用する社内の権力抗争や、さら
に追っかけが高じたストーカーなども絡み合う。そして人気
アイドルが抱える悩みなども…
まあ、お話自体は見るからにマンガチックだし、簡単に言っ
てしまえばそれだけのものだが、観ていて意外と芯が通って
いるというか、悪くない話が展開している。それは原作のあ
る強みと言うことなのかも知れないが、他局の深夜枠やBS
系番組からの映画版とは一味違う感じがした。
その違いは、一言で言えば細かいところに手間ひまが掛けら
れている感じがするもので、例えば敵の先鋒に韓国の格闘家
チェ・ホンマンを呼ぶなど、見せ所がちゃんと押さえられて
いる。他にも西川史子らのゲストも案外様になっていた。
主演は高橋克典。この人は、『サラリーマン金太郎』でブレ
イクした後、本作に続いては、今年『課長島耕作』も演じて
いるのだから、見事にイメージを作り上げている感じだ。共
演は、永井大、櫻井淳子、三浦理恵子、田山涼成。また、本
シリーズが女優デビューというモデルの蛯原友里もやり慣れ
た役という感じで頑張っている。
さらに上記以外のゲストは秋山莉奈と赤井秀和。この2人も
キャラクターに合わせた起用という感じで悪くなかった。
ただ、その他の脇役には、真面目に役作りをしているのかと
言いたくなるベテランの役者も見受けられ、せっかく若い連
中が一所懸命頑張っているのに…その辺がちょっと目障りに
感じたりはしたものだ。

11月02日(日)
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