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On the Production
by 井口健二
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■第84回
モアセンスが評価され、ガイドブックなどの評価はそこそこ
高いものだ。また1978年には、同じくキャラダインの主演で
続編の“Deathsport”という作品も作られている。
その作品を今回は、コーマンとC/Wのトム・クルーズ、
ポーラ・ワグナーの製作で、パラマウントがリメイクするも
ので、タイトルは“Deathrace 3000”と発表されている。
そして脚本も担当するアンダースンは、「オリジナルでは
歩行者をひき殺すシーンなどが強調されているが、これは実
際のレースでは有り得ないことなので、その点は少し改善し
たい。本作では2020年を背景として、重装備のGMエスカレ
ーダやフェラーリ、アストン・マーティンなどが、超暴力的
なルール無視のレースを展開する内容になる」と発言してお
り、さらに、多少『マッドマックス』的な要素も入れた物語
にしたいということだ。
因にアンダースンは、この企画には復帰なのだそうで、実
は1995年に彼が“Mortal Kombat”を発表した当時にもこの
企画が進行していたようだ。しかしこの時は実現に至らず、
今回は『バイオハザード』などの成功を引っ提げての復帰と
なったものだ。まあ上記の発言から見ると、多分当時はコー
マンの力も今より強かったろうし、その辺での対立があった
のかも知れない。しかし今回は…というところだろう。
なお、アンダースンに関しては、前々回に“Man With the
Football”という計画を紹介しているが、彼自身は今回の
作品の方が長年気になっていた作品ということで、本人は直
ちにこの脚本に取り掛かりたい意向のようだ。ただし、現在
は“Resident Evil”(バイオハザード)の第3作の脚本を
執筆中だそうだ。
* *
『シックス・センス』などのM・ナイト・シャマラン監督
の新作がワーナーで製作されることになった。新作の題名は
“Lady in the Water”というもので、内容は、自分が管理
しているアパートのプールに、「海の精」が住んでいるのを
見つけたビル管理人を主人公にした物語ということだ。
シャマランは監督デビュー以来の4作をディズニーで発表
してきたが、別段優先契約等を結んでいた訳ではなく、以前
から他のスタジオからのアプローチもあったようだ。そして
今回は、ワーナーの数年に亙るアプローチに応えたもので、
シャマランは今回の経緯を、「彼らの私の映画に対する個人
的な繋がりを感じ取った」と説明している。なおシャマラン
は、監督デビュー以前に、コロムビア製作の『スチュアート
・リトル』の脚色を担当したことがある。
新作の撮影は今年の8月にフィラデルフィアで開始され、
公開は来年6月の予定ということだ。
一方、今回の動きに関連してディズニーでは、「我々は、
シャマランと強い絆で結ばれており、将来に向かって新たな
計画も持っている」とのことで、関係は今まで通り継続され
るようだが、これでシャマラン監督の製作のペースが上がる
ものなのかどうか、また、さらに他社での製作があるのかな
ど、この後の動向も気になるところだ。
* *
昨年8月1日付の第68回で紹介したProject Greenlightか
ら、また1本映画化の計画が発表された。
このプロジェクトからは、すでに優勝したパトリック・メ
ルトンとマーカス・ダンストンの共作による“Feast”とい
う脚本の映画化が、主催者のマット・デイモン、ベン・アフ
レックの製作により、監督部門の優勝者ジョン・ガラガーの
監督で進められていて、この作品は今秋、ミラマックス傘下
のディメンションから公開されることになっている。
また、他の2本のファイナリストの中からは、第74回で紹
介したようにマーシャル・モスリーが応募した“Wildcard”
という犯罪ものの作品が、ウェス・クレイヴンの製作監督で
進められることも発表されていた。
そして今回は、残る1本のリック・カー応募によるタイム
トラヴェルコメディ作品“Does Anyone Here Remember When
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04月01日(金)
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