ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460259hit]
■第55回
の心を捉えたということだ。
なお主演には、同じく準備稿が気に入ったというマーク・
ウォルバーグとジョッシュ・ハートネットも発表されている
が、実現するとハートネットは、『ハリウッド的殺人事件』
でも演じたロサンゼルスの刑事役を再び演じることになる。
因に、今回の製作にはハリウッドの映画会社は参加してい
ないようで、製作費は海外配給権の契約によって調達される
他、ドイツの映画基金アポロ・メディアが利用されるという
ことだ。
* *
もう1本、監督の情報で、第21回で紹介したパラマウント
が進めている1966年製作のジョン・フランケンハイマー監督
作品“Seconds”(セコンド)のリメイク計画に、ジョナサ
ン・モストウの監督が改めて発表された。
この計画では、元々はモストウの監督で準備が進められ、
一度は2000年公開の『U−571』の次の作品としての発表
も行われていた。ところがその頃から、モストウには『ター
ミネーター3』への参加が要請され、結局そちらを優先する
ことになったモストウに代って、第21回の時点では、『ザ・
コア』のジョン・アミエルの監督が発表されていた。
しかしそのアミエルは監督を断念し、『T3』を終えたモ
ストウが再び監督の椅子に戻ることになったものだ。
なおモストウは、今回の監督再就任に当って1964年に発表
されたデイヴィッド・エリーの原作を読み返したということ
で、モストウはフランケンハイマー版よりさらに原作に忠実
な映画化を目指したいとしている。
なお物語は、人生をやり直したいと思った老人が若い容姿
と、今までとは異なる人格や身分を手に入れるが、個人的な
問題のために新しい生活に耐えられなくなり…というもの。
1966年版では若返った男をロック・ハドスンが演じており、
作品はアカデミー賞の白黒撮影賞にノミネートされた。
* *
続いてはリメイク…と言っていいかどうかという話題で、
1968年にジーン・ワイルダー、ゼロ・モステル主演、メル・
ブルックスの監督で映画化された“The Producers”(日本
未公開)のミュージカル版の映画化が計画されている。
実はこの計画、元々はブルックス監督がアカデミー賞のオ
リジナル脚本賞を受賞した映画作品によるものだが、これが
2001年に舞台ミュージカル化され、この年のトニー賞では、
何と12部門で候補になって、その全てで受賞するという高い
評価を受けたものだ。また、昨年末に始まった再演は、初演
の時と同じネイザン・レーンとマシュー・ブロデリックの共
演で行われているが、4月4日までの公演がすでに全て予約
で満席となり、今まで記録的と言われた“The Lion King”
の舞台版をも上回る興行を続けていると報告されている。
そしてこのミュージカル版の映画化が計画されているもの
だが、計画しているのは元の映画作品のリメイク権を所有し
ているユニヴァーサルで、このほど同社は、主演のレーンと
ブロデリックに対して映画出演の契約を結んだことを発表し
ている。さらにブロードウェイの舞台の製作者でもあるブル
ックスと共同脚本家のトーマス・ミーハン、舞台監督のスー
ザン・ストロマンについても参加が話し合われているという
ことで、ブロードウェイの舞台そのままの映画化が行われる
ことになりそうだ。
なお計画では、2005年の早い時期からの撮影、同年の後半
に公開というスケジュールが立てられているようだ。
* *
後半は短いニュースをまとめておこう。
まずは、前回サラ・ミッシェル・ゲラーの主演を報告した
『呪怨』のハリウッドリメイク“The Grudge”で、相手役に
“Roswell”のジェイスン・ベアの出演が発表された。なお
ベアは、ゲラー主演の“Buffy the Vampire Slayer”にも最
初の頃に登場していたということだが、テレビシリーズの他
には、1998年の『カラー・オブ・ハート』や、2001年の『シ
ッピング・ニュース』などにも出演していたようだ。また、
[5]続きを読む
01月15日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る