ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ブルース・オールマイティ、味、女神が家にやってきた、シャンハイ・ナイト、ミッション・クレオパトラ、ボブ・クレイン
本人の息子がテクニカルアドヴァイザーとして製作に参加し
ており、その辺りはクレイン寄りに描かれているということ
にもなるが、作品自体はR−18に指定されるほどの、かなり
スキャンダラスな描き方をされている。         
ジャズドラマーとしてプロの腕を持ち、ラジオではNo.1DJ
と呼ばれ、その人気を引っ提げてテレビに進出、大成功を納
める。しかし本人はジャック・レモンが目標で、映画に出ら
れないディレンマに苦しみ、それを紛らわすために淫らな快
楽へと落ちて行く。                  
その背景に登場するのがソニー製のVTRで、初期のヘリカ
ルスキャン型オープンリールからU−マチック、ベータへの
変遷も描かれている。RGBのレンズがデルタ配置されたプ
ロジェクターまで登場したのにはさすがと思ったが、映画の
制作当時はソニーの配給は決まっておらず、全てインターネ
ットを通じて一般から集められたものだそうだ。     
先に公開された『コンフェッション』でも、普段のシーンで
はそれほど似ていないと思ったサム・ロックウェルが『ゴン
グショウ』の再現場面になった途端にそっくりになるのに驚
かされたが、本作でもテレビの再現場面のそっくり振りには
感心した。                      
再現場面は所長室のシーンが何カットか登場するが、中でも
葉巻のボックスを使ったお決まりのシーンでは、クリンク所
長ことウェルナー・クレンペラー役の相手の俳優の似せ方も
見事で、うなってしまった。              
衣装やメイクアップのお陰もあるのだろうが、身体全体の動
かし方や、細かい仕種などが本当に良く研究されているのだ
ろう。いろいろな意味で拘わりの1作という感じがした。 

10月02日(木)
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