ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459563hit]
■おばあちゃんと僕の約束、秋が来るとき、ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今、金子差入店
て、製作者が意図したか否かは判らないが案外そんな社会性
も持っている作品だ。
観ていてその辺も面白く感じられた。こういうところをしっ
かり描いてくるのもイギリス映画かな。
公開は4月11日より全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社東宝東和の招待で試写を観て投
稿するものです。
#ブリジット・ジョーンズの日記
#サイテー最高な私の今
『金子差入店』
2017年8月20日付題名紹介『泥棒役者』などのSUPER EIGHT
丸山隆平が同作以来8年ぶりの映画主演を果たした作品。本
作は釜山国際映画祭2024に正式出品された。
丸山が演じるのは東京小菅の拘置所の傍で差入店を営む男。
本作での差入とは拘置所などに収監された人に外部から物を
届けること。そこには様々な規制があり、届けられるものの
選別なども仕事になる。その一方で自ら面会に行けない人の
手紙などを代読することもあるようだ。
そして男には妻と小学生の息子がいて、さらに元々その仕事
を営んでいた妻の伯父も同居していた。そんな男の日々の暮
らしが描かれて行く。そこにかなり凄惨な事件が起き、男の
暮らしが揺らぎ始める。
起きる事件は主には二つ。それらの事件には現代社会の闇が
反映されているような部分もあり、目を背けてはいけないよ
うな気持ちにもさせられる。そして男の過去と、現代社会の
歪みを炙り出して行く。
脚本と監督は、フリーの助監督として2008年6月紹介『おく
りびと』など数多くの作品に携わってきた古川豪。ショート
フィルムやCMなどの監督歴はある俊英の長編デビュー作と
なる。
そして共演者には、真木よう子、北村匠海、村川絵梨、甲本
雅裕、根岸季衣、岸谷五朗、名取裕子、寺尾聰。さらに子役
の三浦綺羅、川口真奈らが脇を固めている。
作品は決して骨太というものではないけれど、問題意識はか
なり高い監督と感じられる。実は今年の初詣で下町の方に行
って車窓から見た小菅の拘置所の偉容に驚かされたが、本作
はそれに負けない作品にはなっている。
ただ劇中で起きる事件がかなり凄惨で、そこには少し驚かさ
れたかな。できたら『おくりびと』のようなユーモアも欲し
かったが、他の最近の助監督作品の影響が強く出てしまった
のかな(?)という感じはした。
ここにもう少しためが出来れば、これは優秀な監督になる。
そんな新たな才能を発見した気分にもなった。それに丸山が
ただのアイドルでないことも証明してくれたものだ。共演者
も素晴らしい。
公開は5月16日より全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社ショウゲートの招待で試写を観
て投稿するものです。
03月16日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る