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On the Production
by 井口健二
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■火口のふたり、アポロ11(熱帯魚、米軍、葬式の、チャイルドP、王様、パリに、守護教、影に抱かれ、ロケットM、命みじかし、帰れない二人)
が、彼との思い出を胸に遺体と共に市内を巡る。そんなこと
をしていいのかとも思ったが、劇中は法律上問題ないことは
語られていた。それにしても黙って学校内に入ったり、多少
の疑問に感じるところはある作品だった。プロデューサーと
脚本は2014年『太秦ライムライト』などの大野裕之、監督は
2013年、東京銀座の老舗映画館シネパトスの閉館記念で作ら
れた『インターミッション』の樋口尚文。出演は前田敦子、
高良健吾。他に白洲迅、尾上寛之、中西美帆、奥野瑛太。さ
らに栗塚旭、有馬稲子らが脇を固めている。なおクレジット
の中に久しぶりの名前を見付けたが、現場復帰したのかな?
市政記念作品ということで、公開は8月16日から茨木市で先
行上映の後、9月20日より全国ロードショウ。)

『チャイルド・プレイ』“Child's Play”
(1988年に第1作が製作され、以後6話のシリーズとスピン
オフも作られた人気ホラー映画からのリブート作品。オリジ
ナルの当時はキャベツ人形なんて云うちょっと奇怪な人形が
ブームだったりして、その人形が殺人鬼に変身するという設
定はかなり衝撃的だった。そのリブートだが、以前のシリー
ズでは殺人人形の誕生はブードゥ教の呪術によっていたもの
が、本作では人形に搭載されるAIコンピュータの不具合とい
う設定。これも時代の反映なのだろうが、以前からのファン
には反発もあるかもしれない。でも今さらブードゥ教と言わ
れても…という感じもしないでもないもので、これがこの後
シリーズ化できるかは、ファンの気持ち次第になりそうだ。
脚本は短編映画やヴィデオゲームなどを手掛けてきたタイラ
ー・バートン・スミスの長編デビュー作。監督は2019年6月
2日題名紹介『ポラロイド』のラース・クレヴバーグが担当
した。公開は7月19日より、全国ロードショウ。)

『王様になれ』
(1989年結成のロックバンドthe pillows の30周年を記念し
て製作された映画作品。通常この種の記念映画では、ライヴ
の収録やドキュメンタリー、あるいはバンドの生い立ちのよ
うな作品が多いが、本作はバンドのフロントマンである山中
さわおの原案によるフィクションで、そこにthe pillows の
楽曲が流れるという中々洒落た構成になっている。その物語
に登場するのは、カメラマンになる夢を持ちながらも厳しい
現実の壁に阻まれている若者と、彼が働くラーメン店を訪れ
た劇団員の少し年上の女性。その女性がthe pillows のファ
ンで、2人の交流の中にバンドのライヴが絡まるという仕掛
けだ。そして物語では、青春の中でもがく若者たちが巧みに
描かれる。出演は2018年7月15日題名紹介『オズランド』な
どの岡山天音と、舞台女優の後東ようこ。脚本と監督は舞台
演出家のオクイシュージが担当した。公開は9月13日より、
東京はシネマート新宿他で全国順次ロードショウ。)

『パリに見出されたピアニスト』“Au bout des doigts”
(駅の構内に置かれたアップライトピアノ。それを無心に弾
く若者の姿を初老の男が見つめている。そして男は若者に名
刺を差し出す。そこには名門音楽院のディレクターの名前が
記されていた。やがて若者は止むに止まれぬ事情でその音楽
院に通うことになるが…。そこには音楽院側の事情も隠され
ていた。出演はジャン=ルイ・トランティニャンの孫という
新鋭ジュール・ベンシェトリと、2011年1月紹介『神々と男
たち』などのランベール・ウィルスン、それに2011年9月紹
介『サラの鍵』などのクリスティン・スコット・トーマス。
脚本と監督は、2014年8月紹介『LUCY/ルーシー』でリュッ
ク・ベッソンの助監督を務め、本作が監督デビュー3作目の
ルドヴィク・バーナード。日本にも同様の街角ピアノはある
ようだが、さすが芸術の街パリという感じの作品だ。公開は
9月27日より、東京はヒューマントラストシネマ有楽町他で
全国ロードショウ。)

『守護教師』“동네사람들”
(2019年5月12日題名紹介『無双の鉄拳』に続くマ・ドンソ

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06月30日(日)
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