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On the Production
by 井口健二
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■バーバラと心の、ウルフなシッシ(テル・M、母さんが、DTC、止められるか、黙ってピアノ、純平、デス・W、日日是、僕の帰る、あのコの)
ルではブランドイメージとはちょっと異なるド派手なアクシ
ョンが展開されていた。それが一転、本作では看板作品だっ
た『男はつらいよ』を思わせる人情ドラマで、企画のEXILE
HIROやるなあと思わせる作品だ。脚本はオリジナルを手掛け
てきた渡辺啓、上條大輔らで、監督もオリジナルの脚本に携
わってきた平沼紀久の長編デビュー作となっている。公開は
9月28日より、全国ロードショウ。)

『止められるか、俺たちを』
(若松孝二監督が逝去した2012年から6年ぶりに再始動した
若松プロダクション製作の作品。1969年を時代背景に、騒然
とした世相と当時の映画製作の模様が、実在の女性助監督の
目を通して描かれる。出演は門脇麦、若松作品の常連だった
井浦新。さらに山本浩司。他に満島真之介、渋川清彦、高良
健吾、寺島しのぶ、奥田瑛二らが脇を固めている。監督は、
若松プロ出身で2017年11月19日題名紹介『孤狼の血』などの
白石和彌。劇中には当時の若松プロ作品のクリップも多数挿
入され、映画ファンには贈り物という感じにもなっている。
なお当時の様子は2012年6月紹介のドキュメンタリー『足立
正生』でも観られたものだ。また新宿ゴールデン街の様子も
面白く再現されているが、ただ当時の風景を現在の新宿で写
しているのは、覚悟の上の描写なのだろうが、両方を知る者
には多少の違和感だったかな。公開は10月13日より、東京は
テアトル新宿他で全国順次ロードショウ。)

『黙ってピアノを弾いてくれ』
            “Shut Up and Play the Piano”
(2010年12月紹介『トロン:レガシー』の音楽を担当したダ
フト・パンクらとも共演するヒップホップ系シンガーソング
ライターでありながら、繊細なピアノ演奏でウィーン放送交
響楽団とステージでのパフォーマンスも繰り広げるミュージ
シャン、チリー・ゴンザレスの生き様と魅力に迫るドキュメ
ンタリー。中には本人へのインタヴューも挿入されるが、中
心はステージ・パフォーマンスで、だみ声をがなり立てるラ
ップやパンクロックからクラシカルなピアノ演奏まで、多彩
な才能が披露される。その一方で交響楽団のコンサートマス
ターからは「ピアノの実力は並」というような発言も収録さ
れ、呼応するように自宅で練習に励む姿なども紹介される。
製作者にはゴンザレス自身も名を連ねており、正に自身をさ
らけ出した作品と言えそうだ。でも思い上がった風もなく常
に真摯な態度なのは好感した。公開は9月29日より、東京は
渋谷シネクイント他で全国順次ロードショウ。)

『純平、考え直せ』
(2017年4月2日題名紹介『22年目の告白』などの野村周平
と、2017年2月26日題名紹介『破裏拳ポリマー』などの柳ゆ
り菜の共演で、直木賞作家・奥田英朗の同名小説を映画化。
現代の新宿歌舞伎町を舞台に、対立する組の幹部を狙う鉄砲
玉に指名された若者が、1丁の拳銃と数10万円の資金で行き
ずりの女と共に最後の時を過ごす。その模様が彼女の発信す
るSNSの投稿と共に描かれる。共演は2018年5月紹介『万
引き家族』などの毎熊克哉、2018年7月15日題名紹介『オズ
ランド』などの岡山天音、『仮面ライダー鎧武』の佐野岳。
他に下條アトムらが脇を固めている。監督は2009年7月紹介
『女の子ものがたり』などの森岡利行。SNSなど今風では
あるが、歌舞伎町の各所でロケした映像にはヌーヴェルヴァ
ーグの味わいも微かにあるかな? そんな映画ファンには、
内容も含め懐かしさも感じられる作品だ。公開は9月22日よ
り、東京は新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)

『デス・ウィッシュ』“Death Wish”
(1974年に『狼よさらば』の邦題で公開されたブライアン・
ガーフィールド原作、マイクル・ウイナー監督、チャールズ
・ブロンスン主演のアクション作品を、2015年公開『グリー
ン・インフェルノ』などのイーライ・ロス監督、ブルース・
ウィリスの主演でリメイクした作品。犯罪都市と化したシカ
ゴを舞台に、妻を惨殺された敏腕外科医が復讐の鬼と化して

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07月29日(日)
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